ファーウェイが本社5G展示場をオンラインで公開、新型基地局や「5.5G」を紹介

ファーウェイが中国・深セン本社の5G展示場「ガリレオ」のオンライン見学会を報道機関向けに実施した。5Gのエリア展開を効率化する最新の基地局ソリューションや活用事例を紹介。5Gの高度化仕様である「5.5G」もアピールした。

携帯電話基地局は3G、4G、5Gと世代ごとに使用する周波数帯や通信技術が異なるため、当然、個別にアンテナ設備の設置・運用が必要だ。

5Gエリアを迅速に展開しようとすると、これが足枷となる。既存の3G/4Gサイトに5Gを展開するためのアンテナスペースが確保できなかったり、既存のタワーに取り付ける場合には荷重が大きくなるため、補強したり、建築許可を取り直したりするケースが出てくる。

この課題を解決するのが、ファーウェイが「次世代ブレードサイトソリューション」として展開する「BladeAAU Pro」だ。同社の5G展示場「ガリレオ」の目玉の1つであり、2022年2月17日に開催したオンライン見学会では、その導入効果が紹介された。

ファーウェイの5G展示場「ガリレオ」

ファーウェイの5G展示場「ガリレオ」

1ユニットで2Gから5Gまでカバー
BladeAAU Proは、様々な帯域と無線アクセス技術を同一のアンテナで展開できるのが特徴だ。ユニット1基で2G、3G、4G、5Gをカバーすることで、5Gの展開を大幅に簡素化できるという。

下写真のようにアンテナユニットの数を大幅に削減できることから、スペースの確保や設置工事にかかる手間とコストを抑制することが可能だ。加えて、風の抵抗も格段に抑えられるため、5G対応のアンテナをより高い位置に取り付ることができる。5G電波を広範囲に届けられるようになることも見逃せないメリットだ。

左が従来型の基地局、右がBladeAAU Proを使用した場合

左が従来型の基地局、右がBladeAAU Proを使用した場合

説明員によれば、5G基地局の展開にかかっていたリードタイムを10分の1程度まで短縮することも可能。サイト数の削減や、キャパシティの増大にも効果を発揮するという。

このBladeAAU Proは、スイスの通信事業者Sunrise UPCが導入し、5Gネットワーク展開に活用している。

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