CTC、vRANのマルチベンダー検証に基づく5Gネットワークの構築支援サービスを提供開始

伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)は2021年10月28日、通信事業者向け仮想無線アクセスネットワーク(vRAN)のマルチベンダー検証に基づく5Gネットワークの構築支援サービスを提供開始すると発表した。

高速・低遅延を実現する5G SA方式の無線アクセスネットワークについて、オープン化とインテリジェント化の推進を目的とした業界団体O-RAN Allianceの標準に準拠した集約基地局(CU)、分散局(DU)、無線送受信部(RU)で構成した環境を使用し、様々なベンダー製品を組み合わせての動作検証が可能となる。

5G基地局検証システムの構成

2020年から国内で5Gサービスが開始され、各通信事業者は接続可能なエリア拡大やさらなるサービス品質の向上とともに、5G投資の大きな割合を占める無線基地局の設備投資の抑制を通じたコストの効率化が求められている。

そうしたなか、専用のアプライアンス製品ではなく、安価な汎用機器を調達しソフトウェアでネットワーク機能を構築する「設備の仮想化」に注目が集まっている。当初、通信設備の中でも交換機等のコアネットワークで仮想化が適用されてきたが、近年では無線通信処理をつかさどる基地局等の無線アクセスネットワークの仮想化(vRAN)が進んでおり、汎用製品を使用することで、機器調達や構成の自由度が向上し、柔軟な製品の選択やコスト削減が見込まれるようになる。しかし、機能ごとにそれぞれ異なるベンダーの製品を安定稼働させるには、十分な動作検証が必要だ。

CTCはマルチベンダー型の検証環境を用意し、CUおよびDUで構成されたvRANの検証に基づく5Gネットワークの構築支援サービスを開始する。CTC及び各ベンダーは、O-RAN Allianceの標準に準拠して5G SAの相互接続性の検証を行うことができる。CTCは、無線アクセスネットワークのオープン化を推進しており、今後は5GC(5Gコアネットワーク)との相互接続性も視野に、各vRAN/5GCノードが動作する汎用サーバー、仮想基盤、OS、ミドルウェア、アクセラレーター等を組み合わせた検証環境も構築することで、物理レイヤからアプリケーションレイヤまでの最適なソリューションの評価を実施していく予定だという。

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