NECがグローバル5G事業戦略を説明「Open RANで2025年度1900億円」

国内ではドコモと楽天、欧州ではテレフォニカ、ドイツテレコムなど、5G向け「Open RAN」製品展開で実績を挙げているNEC。このOpen RANを軸としたグローバル5G事業で2025年には売上1900億円を目指す。現在主力のRANから、将来的には5Gコア等のソフト領域にも事業を広げる計画だ。

RU(Radio Unit。5G基地局の無線機部分)で顧客を開拓し、Open RAN(Radio Access Network:無線アクセスネットワーク))ベンダーとしての地位を確立。2023年以降にOpen RANの運用が本格化する時点で、5Gコアネットワークや運用効率化・自動化関連ソリューションへと事業範囲を広げる――。

NECが2021年10月18日に開催した記者説明会で説明した「グローバル5G事業」戦略の骨子が、これだ。

NECは、単一ベンダーの製品で構成されていたRANをマルチベンダー化するOpen RAN製品の開発・提供を進めている。国内外の複数キャリアから受注を獲得しており、商用導入はすでに3件、トライアル・実証実験についても12件に製品提供している。

グローバル5G事業の顧客獲得状況
グローバル5G事業の顧客獲得状況

ビジネスの内容も、RU製品の提供のみに留まらない広がりが出てきているという。欧州のテレフォニカ、ドイツテレコムでは、他ベンダーの製品と組み合わせたOpen RAN構築のインテグレーションも手掛ける。執行役員常務の河村厚男氏は「顧客開拓は順調」と手応えを語った。

NECは2021年5月に策定した、2025年度を最終年度とする「2025中期経営計画」で、このグローバル5G事業をフォーカス領域の1つに挙げる。河村氏によれば、市場の成長性は非常に高く、「グローバル基地局市場において、Open RANは30%以上の年間成長率が期待できる。2025年にはその市場規模は1兆円を超える」と予測。世界の主要キャリアの85%がOpen RANを採用する意向を示しているという。

NEC 執行役員常務の河村厚男氏
NEC 執行役員常務の河村厚男氏

NECは、このOpen RAN市場で、2025年度に売上1900億円(国内含む)を目指す計画だ。河村氏は、この目標達成に向けた3つの戦略を説明した。

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