伊藤忠テクノソリューションズのグループ会社で、IT関連機器やソフトウェアの販売を行うCTCエスピーは2021年4月7日、企業のSD-WAN(Software-Defined Wide Area Network)導入におけるパフォーマンス向上とセキュリティ対策を強化するため、米国フォーティネット社のWebプロキシ製品「FortiProxy Secure Web Gateway」の取り扱いを開始すると発表した。
ハードウェア一体型のアプライアンス製品および仮想アプライアンス形式のソフトウェアライセンスとして提供し、価格は360万円(税抜)から。3年間で2.5億円の売上を目指す。
今回取り扱いを開始するFortiProxy Secure Web Gatewayは、Webフィルタリングやアプリケーションコントロール、アンチウイルス、データ漏えい防止、不正侵入検知・防御、アンチスパムなどWebプロキシ機能をパッケージ化したアプライアンス製品。セキュリティ処理専用のASICを搭載しており、高速処理が可能だ。
複数のセキュリティ機能を集約したフォーティネット社の統合脅威管理(UTM)製品「FortiGate」で実行していたプロキシ機能を、本製品に切り出して処理を分散することができ、オンプレミス環境におけるネットワーク全体のパフォーマンス向上とセキュリティ強化を両立させることが可能になるという。
また、FortiProxy Secure Web Gatewayには、FortiGateには搭載されていない2つの新しいプロキシ機能も追加されている。1つは、AIによる画像のコンテンツ分析で、ニューラルネットワークに基づく画像認識技術を使用して、違法なもしくは不適切なコンテンツを瞬時に判別して検出・分析する。
もう1つは、インターネット上のコンテンツで主流となりつつある動画のキャッシュ機能を拡充したアドバンスキャッシング。動画コンテンツへのアクセスで帯域を浪費することなく、コンテンツをいったん記憶して処理を行うため、ネットワークの性能が最適化される。
本製品は、対象となるユーザー数や利用環境によって、3種類のハードウェアアプライアンスもしくは6種類の仮想アプライアンスから選択・拡張できる。初期投資を抑制しながらトラフィックの増減に合わせて柔軟に運用することが可能で、また、Webフィルタリング、アンチウイルス、不正侵入検知・防御、アンチスパムの4つの機能については、フォーティネット社が持つ最新の脅威インテリジェンスを活用してより高度で詳細なセキュリティ機能を提供する「FortiGuardサブスクリプションサービス」も合わせて利用できる。
CTCSPは、次世代ファイアウォールのFortiGateおよびWebプロキシのFortiProxy Secure Web Gateway、その他のネットワークセキュリティ製品・サービスを組み合わせたソリューションで、企業のSD-WAN導入に対する総合的な提案を行っていくとしている。