川崎重工業、オプテージ、ベニックソリューション（川崎重工業グループ）の3社は2020年9月3日、ローカル5Gの実証実験を川崎重工播磨工場で実施するための予備免許を取得したと発表した。

実験試験局の本免許取得の準備を進め、今年10月からスマートファクトリ―実現に向けた実証実験を開始する。

実験では、川崎重工播磨工場で運用中の、遠隔操縦によって熟練作業者の動きを再現する研削・バリ取り・表面仕上げ用ロボットシステム「Successor-G」において、高精細画像の無線伝送による操作性の検証などを行う予定だ。ローカル5Gに関する活用ノウハウや利用技術の獲得を目指す。

実証実験のイメージ（工場内の遠隔操作）

実証実験における3社の役割は以下のとおり。
　川崎重工：プロジェクト統括、播磨工場内試験設備の構築、実証実験、検証
　ベニックソリューション：播磨工場内ネットワークおよび情報システムの構築
　オプテージ：ローカル5Gのコア・無線設備の構築、運用、電波伝搬等の試験

工場内にローカル5Gを積極的に導入することで、将来的には無線による遠隔操縦で各種作業が可能になり、人手不足や職場環境の改善、熟練作業者の技能伝承などの効果があるとし、さらにコロナ禍で急速に需要が高まったリモートワークを工場の生産現場へも適用するリモートファクトリー化も推進していくという。

将来の活用イメージ（工場間の遠隔操作、工場と建設現場間の遠隔操作）