KDDIとジェノバは2020年4月15日、高精度測位情報配信サービスの提供に向けた業務提携契約を締結した。

今回の業務提携のイメージ

ジェノバは、GNSS（Global Navigation Satellite System：全球測位衛星システム）測量・測位の補正情報配信に関する特許技術を保有する高精度測位情報配信事業者。国土地理院が全国に設置している約1300点の電子基準点網を活用した仮想基準点方式により、リアルタイムにデータを収集・解析しGNSS測位に適したネットワーク型の補正データを配信する。

仮想基準点方式によるデータ配信のイメージ

ジェノバの配信するデータと顧客がGNSS受信機で観測したデータを組み合わせ、リアルタイムに誤差数cmの高精度測位が可能になるという。

昨今、IoTの広がりや測位技術の発達により、位置情報を利用した様々なサービスが拡大している。また、正確な位置情報が重要となる建機の遠隔操縦や自動運転などの分野では、従来のGPS単独測位の精度に課題があり、その解決策として誤差数cmの高精度測位技術への期待が高まっている。

今回の提携により、KDDIのクラウドやIoT・5Gソリューションとジェノバの高精度測位技術を活用し、誤差数cmのリアルタイム測位が可能な高精度測位情報配信サービスを農業・自動運転・防災・防犯・災害復旧・インフラ点検などIoT・5Gの活用が期待される新規領域で早期の提供を目指す。

なお、両社は取り組みの一環として、兵庫県におけるドローンを活用した森林資源量調査および太陽光発電システム構築における地形データの測量において、高精度測位情報配信サービスを活用しているという。