クラウドWi-Fiに魅力を感じるのはAP20台以上の企業――IDC Japanが企業ネットの動向調査

IDC Japanは2017年10月16日、「2017年 企業のネットワーク機器利用 動向調査」の調査結果を発表した。国内のユーザー企業874社を対象に、企業ネットワークの運用管理の実態や課題、将来像などに関する動向を調査している。

今回の調査では、企業のLANとWANで運用管理を実施できていると考える企業は、LANの場合で約30%、WANでは約40%存在しているが、未実施の企業も同程度存在することが分かった。運用管理項目の難易度による実施状況の差は明確には見られず、実施しているかいないかの二者択一に近いという。

最近注目が集まるクラウド管理型無線LANシステムに関しては、アクセスポイントが20台を超えると受容性が高まることも明らかになった。受容性が最も高いスイートスポットは、「アクセスポイント21~50台」だという。

従業員規模別 クラウド管理型無線LANシステムの受容性
従業員規模別 クラウド管理型無線LANシステムの受容性

企業ネットワークの課題については、過去の調査とほとんどで同じで、企業LANでは「配線の複雑化」、WANでは「管理者不在拠点のルーター運用管理」が最大の課題として挙がった。

このためIDC Japan コミュニケーションズ グループマネージャーの草野賢一氏は、「課題の解消こそが、ベンダーにとっての大きなビジネス機会になる」としたうえで、「配線の複雑化に対しては、無線LANを訴求し、遠隔拠点のルーター運用管理には、クラウド管理型運用管理システムやSD-WAN(Software-Defined WAN)を訴求すべきである」と指摘している。

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