IoTで「地震直後」にビルの健全性が分かる!――戸田建設の建物被災度判定システム

ゼネコンの戸田建設は、低コストで簡単に地震の被災度を測定できるシステム「ユレかんち」を開発した。建物の健全性をリアルタイムに把握できるため、適確な初期行動に繋げられる。

ガタガタガタッ、地震だ――。ビルやマンションの中で強い揺れを感じた時、まず頭をよぎる不安は「この建物は安全か?」ということ。

そんな時、建物の被災度判定システム「ユレかんち」があれば安心だ。地震後の建物の健全性を診断し、そこに居続けても良いか判断するための一次情報をリアルタイムで提示してくれる。

これは2016年11月頃から提供開始予定のシステムで、戸田建設が開発した。同社が設計・施工した建物だけでなく、その他の建物でも地震を検知する「感震器」をフロアに設置すれば利用できる。

戸田建設
(右から)戸田建設・価値創造推進室 価値創造戦略ユニット 新規事業推進チーム主管の矢吹慎悟氏、同社技術開発センター 技術創造ユニット 地盤震動チームの成田修英氏、同社技術開発センター 技術創造ユニット 地盤震動チームの山本健史氏、同社技術開発センター 技術創造ユニット 地盤震動チームの小阪宏之氏

コストは従来の10分の1建物被災度判定システムは以前から存在しているが、IoTとクラウドを活用するユレかんちは、それらの10分の1のコストで導入できるのが特徴だ。

「従来のシステムの価格は約700万~1000万円だが、ユレかんちはハードウェア構成を見直し、約100万円で提供できるようになった。これまでよりも初期コストを意識しなくてもいいので、少しでも気になる建物には積極的に設置してほしい」。こう述べるのは、戸田建設の価値創造推進室価値創造戦略ユニット新規事業推進チームで主管を務める矢吹慎悟氏だ。

従来のシステムは、解析用のサーバを用意したり、防災センターのような中央管理室に専任の担当者を置き、24時間365日体制でモニタリングするタイプが一般的だった。それに対して、ユレかんちは戸田建設が運用するクラウドシステムを活用するため、専用サーバや防災センターといった特別な設備を用意する必要はない。

戸田建設が同システムのターゲットとして想定しているのは、商業施設・医療施設の管理者、そして本社・支社オフィスや工場を管理する企業の総務部など。施設管理者や総務部だけで簡単に利用できるのもメリットとして挙げられる。

月刊テレコミュニケーション2016年10月号から一部再編集のうえ転載
(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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