MCPCが「IoTシステム技術検定」を12月に実施――IoTの本格的拡大に向けて技術者育成を推進

MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム、会長・安田靖彦)が、IoT技術者の育成を目的に、初めての「IoTシステム技術検定」を2016年12月から実施すると発表した。

IoTシステム技術検定は、IoTシステムの企画・構築・活用・保守・運用に関する技術知識を認定するもので、「初級」「中級」「上級」の3種で構成される。2016年度は、「中級」の第1回検定を12月10日に実施する。

MCPCは、日本におけるモバイルコンピューティングの普及促進を目的に設立され、この分野における普及促進活動、技術標準化活動、人材育成活動を行ってきた。IoTが産業と社会に新たなイノベーションをもたらすことから、IoTビジネスに携わる人材の育成を目的に、「IoTシステム技術検定」を開始するとしている。

IoTは、様々な産業や公共分野において、大量のデータを収集し分析して機械を制御したり、AI(人工知能)により有益な情報を生み出すが、IoTは多方面の技術の組み合わせによって実現されることから、それを推進する人材は圧倒的に不足している。IoT分野の新たな人材育成は、企業はもとより政府・自治体の大きな課題となっている。

MCPCでは、2005年からモバイルコンピューティングの技術者育成に向けて「モバイルシステム技術検定」を実施し受検者6万5000人、合格者3万2000人を生み出してきた。このモバイルシステム技術検定を基礎に、新たにIoT技術者を5年間で10万人以上創出することを目指し「IoTシステム技術検定」を開始するという。

「IoTシステム技術検定」は、初級、中級、上級の3段階でスキルを認定する。
初級:IoTに関する基礎知識
中級:IoTシステム構築・活用に関する基本的な技術知識
上級:IoTシステム構築・活用に関するより実践的な専門技術

出題形式は4択問題、80問/90分、東京、横浜、名古屋、大阪で実施。募集期間は、10月3日から11月16日で、教科書となる「IoT技術テキスト」は10月15日に発行を予定している。

IoT市場の急拡大に対応する人材育成が急務のため、まず「中級」から開始し、「初級」「上級」検定は、2017年度以降、順次実施する予定だ。受検対象者は、IT/ICT技術者、ユーザー企業のIoTに携わる人で、技術・ビジネス両方でIoTを推進するにあたって有用な資格となるという。

なお、MCPCでは10月13日に、 IoTシステム技術検定「説明会」を開催する。

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