2016年9月28日、MPLS機能を備えたホワイトボックススイッチ向けソフトウェアを開発したと発表した。これにより、ホワイトボックススイッチでキャリアネットワーク向け転送機能を実現し、Tbps級の仮想化ネットワークを汎用的な通信装置のみで構築できる可能性を示したとしている。
ホワイトボックススイッチは、ネットワークOSを搭載しない汎用スイッチで、ユーザーが自由に搭載するソフトウェアを選択/開発できるのが特徴だ。Facebookなどの巨大Web事業者を中心に、主にデータセンターで導入が広がっている。
NTTによると、このホワイトボックススイッチをキャリアネットワークに適用し、ネットワークの仮想化を行うためには、MPLS技術を用いた転送機能が必要となる。しかし、MPLSによる転送機能は、多くのホワイトボックススイッチのハードウェア側に具備されているものの、ネットワークOS側で同機能を提供するのは一部のルーターベンダーに限られていた。
そこでNTTは、MPLS転送機能を備えたネットワークOS相当のソフトウェアを開発。ハードウェアが本来持つ性能を生かした、1Tbps/数万経路超の大容量転送というキャリアグレードのMPLS転送機能を実現したという。
NTTは、将来の通信ネットワークの技術開発に関するコンセプト「NetroSphere構想」の下、キャリアネットワークの汎用製品化を目指すMSF(Multi-Service Fabric)の取り組みを進めている。今回のホワイトボックススイッチの取り組みもその一環だ。
今回のホワイトボックススイッチへの取り組みの概要 |