「ドローン対策には5段階ある」、パナソニックのドローン&監視カメラ向けセキュリティ技術とは?

橋梁・トンネルの保守点検、火山をはじめとする危険地帯や災害現場の調査、荷物の宅配サービスなどの分野でドローンが注目を集めている。また、IoT時代を迎え、監視カメラの需要は右肩上がりだ。そんなドローンと監視カメラの導入にあたり、セキュリティ対策に不安はないだろうか? パナソニックは、その不安を解消するセキュリティ技術の強化に力を入れている。

2015年4月に発生した首相官邸へのドローン落下、同年5月に起きた少年によるドローン事件などをきっかけに、1年ほど前からドローンを悪用した犯罪に対する懸念が高まっている。同年7月にはドローン飛行を規制する法案が衆議院を通過しており、現在は参議院で審議中だ。

他方、監視カメラの分野では、2015年秋頃から監視カメラの映像に対するセキュリティ脅威が関心を集めている。ロシアの映像公開サイト「Insecam」において、世界中の監視カメラ映像が流出していることが話題になったからだ。

このようにドローンや監視カメラのセキュリティが注目を集めるなか、パナソニックはドローンと監視システム向けのセキュリティ技術について、記者向けのセミナーを開催した。

「パナソニックが最も力を入れている技術」――。パナソニック システムネットワークス セキュリティシステム事業部 技術統括の中村真二氏がこのように語る、同社のセキュリティ技術とはどのようなものなのだろうか。

300m先のドローンを正確に検知「ドローンの対策には、5つの段階がある」と説明するのは、同社セキュリティシステム事業部 部長の尾崎祥平氏だ。

パナソニック システムネットワークス セキュリティシステム事業部 部長の尾崎祥平氏

その内容だが、第1段階はドローンがどこにいるか検知する「可視化」、第2段階は操縦用の電波を妨害してドローンを制御できなくする「妨害」。第3段階では、発信地点に戻るドローンを「追尾」し、操作している人を特定する。第3段階までを実施してもなお飛行制限区域を飛ぶ場合は、第4段階としてドローンを「捕獲」し、捕獲できなければ第5段階で「撃墜」する。

パナソニックは、第1段階の「可視化」を行うシステムを開発

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