「カプセル玩具×IoT」で売上増を実現!――自販機5000台の在庫をリアルタイム把握

カプセル玩具の販売大手ハピネット・ベンディングサービスは、カプセル玩具の販売データを収集するIoTシステムを構築した。商品の在庫切れを解消し、売上増を実現している。

営業担当者が行う商品の補充や入れ替え作業を効率化して、販売機会のロスを防ぎたい――。

カプセル玩具販売大手のハピネット・ベンディングサービスは、IoT技術を活用してカプセル玩具の販売データをほぼリアルタイムで収集する「販売データ取得システム」を構築した。その目的は、補充商品の選定を販売データに基づいて行うことにより、在庫切れを解消して販売機会のロスを防ぎ、確実に売上に結び付けることにある。

2013年に同システムの効果を確認するテスト導入を実施し、2014年春から本格的な展開を始めた。現在では、営業拠点から離れた地域の得意先を中心に、約5000台の自販機がこのシステムに対応している。

カプセル玩具自動販売機
カプセル玩具自動販売機

同社の取引先はスーパーマーケットやゲームセンター、家電量販店、玩具店など多岐にわたり、取引先のフロアや店頭に約15万台のカプセル玩具自動販売機を設置・運用している。

商品の品揃えを決めるのはハピネット・ベンディングサービスの営業担当者で、在庫が少なくなった商品の補充や商品ラインナップの入れ替え作業も営業担当者が行う。在庫が少なくなった商品を的確に補充し、売れ行きが鈍い商品をタイミングよく入れ替えることが収益を上げるためのポイントとなる。

IoT技術の活用によって同社が目指したのは、商品の補充と入れ替えを適切なタイミングに行う仕組みを確立することだ。大手取引先の店舗には数十台の自販機が設置されている。1台の自販機に入っている商品は1種類。人気商品はあっという間に売れ、商品を売り切った自販機はカラの状態になってしまう。

営業担当者は商品を営業車に積んで取引先を巡回して商品の補充を行っているが、これまでは補充用に持っていく商品の選択は担当者の勘任せだった。5種類の商品を用意したところ、10種類の商品が売り切れていたという事態に直面することもしばしばあったという。

月刊テレコミュニケーション2015年12月号から一部再編集のうえ転載(記事の内容は雑誌掲載当時のもので、現在では異なる場合があります)

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