NTTは2026年10月26日、指示文に沿った応対や外部情報の自律的な参照が可能な「Full-duplex型音声対話AI」を開発したと発表した。
コールセンター等の顧客応対業務では、オペレーターの人手不足や過重労働が課題となっており、その解決策として音声対話AIに期待が寄せられている。音声対話AIには、人間同様の自然な応対に加え、役割に応じた適切な対話制御や、ユーザーの意図に応じた正確な応答が求められる。そこでNTTは、会話の流れを把握し、必要な情報を自律的に参照・活用しながら自然な対話を行う音声対話AIを開発した。
“Full-duplex型”で人間らしい自然な応対を実現
NTT 人間情報研究所の浅見太一氏は、開発した音声対話AIの技術的なポイントを3点挙げた。
1つめは、対話の自然さだ。従来の音声対話AIは、ユーザーとAIが交互に発話する「Half-duplex型(半二重型)」が多く、対話のテンポに問題があった。これに対し、今回開発した音声対話AIは、ユーザーの声を聞きながら同時に発話も可能な「Full-duplex型(全二重型)」を採用。相づちを打ったり、相手の発話にかぶせて応答を始めたりするなど、人間同士に近い自然なやりとりを可能にした。

採用した「Full-duplex型(全二重型)」と「Half-duplex型(半二重型)」の比較
説明会で紹介された音声サンプルでは、ユーザーの発話中に適切に相づちを打ち、発話が終わると素早く応答する様子が示された。また、ユーザーがAIの発話に割り込むと発話を停止する一方、単なる相づちの場合は発話を継続するなど、会話の流れに応じた動作も披露された。
自然言語の指示で多様な業務に対応
2つめは、タスク指示文による対話内容の指定だ。音声対話AIに対し、「コールセンターの口座開設担当」などの役割と、応対順序(トークフロー)をタスク指示文として与えると、業務に応じた適切な対話を行える。AIは対話の進行状況も把握し、トークフローに沿って応対を進める。
タスク指示文は、一定の書式に従う必要はあるが、自然言語で記述できるという。この技術により、応対業務が多岐にわたる場合でも、AIモデルを再学習することなく、タスク指示文の変更によって対応できる。









