JTOWERのインフラシェアはどこまで進んだ? 26GHz帯オークション参画の狙いも明かす

JTOWERが2026年度戦略発表・技術説明会を開催。屋内インフラシェアリングの導入実績は874件に到達し、通信事業者から所有権を移管した屋外タワー数も着実に増加していると田中敦史社長は強調した。また、新たに「地下鉄5G」向けRU(無線機)を開発したほか、総務省主催の「26GHz帯オークション」に参画した狙いについても明らかにした。

「地下鉄5G」向け新型RUを開発

地下鉄で5Gを整備するためのRU(Remote Unit)の開発が完了したことも新たに発表した。MNO4社の3.7GHz帯に対応し、粉塵などが想定される地下鉄環境での利用を考慮した防塵・防水仕様を採用。筐体もコンパクトに設計されており、従来装置と比べて装置容量を34%、消費電力を45%削減できるという。

「地下鉄5G」向け新型RUを開発

また、今年1月に開発した4G/LTE(800MHz帯~2.1GHz帯)向け共用装置では、従来装置比でMU(Main Unit)の消費電力を約27%、RU(Remote Unit)を約20%削減。装置サイズも約35%小型化しており、すでに淀屋橋ゲートタワーへ導入済みだ。

昨年6月に開発した、オープンRAN(O-RAN)およびSub6に対応する共用RUについても、「通信事業者各社と本格運用に向けて協議・試験を進めている」(執行役員 技術本部長の塩沢真一氏)。これらの装置は、JTOWER本社に設けられたショールームに展示されており、施設管理事業者や通信事業者は実機を見学できる。

JTOWER本社のショールームに展示された各装置

「26GHz帯オークション」参画の狙いは?

JTOWERは今年6月、総務省主催の「26GHz帯オークション」に参加し、地域枠(26.8~27.0GHz帯)を4億6871万円で落札した。「現在は中継装置のシェアリングが中心だが、今後は周波数帯のシェアリングも進んでいく」との見通しを踏まえた落札であると田中氏は強調した。

落札地域は計13地域(東京23区、神奈川県横浜市、大阪府大阪市・泉佐野市・田尻町・泉南市、愛知県名古屋市、福岡県福岡市、北海道千歳市、千葉県千葉市・浦安市、兵庫県宝塚市、熊本県菊陽町)。都市部や空港、アミューズメント施設、半導体工場など、通信トラフィックが集中するエリアでミリ波を活用していく方針を示した。

田中氏は、「26GHz帯の価値を最大限に引き出し、将来『4億6871万円という落札額が安かった』と振り返れるようにしたい」と話した。

「26GHz帯オークション」参画の狙い

JTOWERは、2030年度までに屋内インフラシェアリングの累計導入件数を3000件まで拡大する方針。屋外タワーシェアリングについては、中長期的に、国内でシェアリング可能な鉄塔の約半数に当たる3万本の運用を目指すと田中氏は展望を語った。

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