孫正義氏が予言「2040年に100兆個のAIエージェントと10億台のヒューマノイドロボットが稼働」

ソフトバンクグループの孫正義氏が、同社のプライベートイベント「SoftBank World 2026」の特別講演に登壇。2040年には100兆個のAIエージェントと10億台のヒューマノイドロボットが稼働すると予測し、「人間が頂点の時代は終わる」と警鐘を鳴らした。そのうえで、企業のリーダーは「『AIで生まれ変わるんだ』と叫び続けることが重要だ」と強調した。

孫氏「温暖化問題は嘘のように消えてなくなるだろう」

100兆個のAIエージェントと10億台のヒューマノイドロボットが稼働する世界では、それを支える膨大なコンピューティングリソースが不可欠になる。孫氏によれば、2040年におけるAIデータセンターの消費電力は年間3TWに達する見通しだ。これは、世界全体の総消費電力の約1.8倍に相当する規模で、その後も毎年1TWずつ増加していくという。

2040年におけるAIデータセンターの消費電力は年間3TWに達する見通し

こうした電力需要の急増も、フュージョンエネルギー(核融合発電)の実用化によって解決できると孫氏。海水由来の水素同位体を燃料として利用でき、発電時にはCO2を排出せず、ウランやプルトニウムも使用しないことから、「クリーンで安全。温暖化問題は嘘のように消えてなくなるのではないか」と持論を展開した。

また、100兆個のAIエージェントと10億台のヒューマノイドロボットを支えるコンピューティング基盤の整備には、年間5兆ドル(約800兆円)の投資が必要になるというが、「AIによって毎年7000兆円稼げるようになる。800兆円なんて誤差の範囲だ」と孫氏は一蹴した。

「スーパーヒューマン」への進化が不可欠

人間を含むあらゆる生物は、約40億年前に誕生した単純な細胞生物を共通の祖先とし、自己増殖と進化を繰り返して現在に至ったと考えられている。これと同様に、今後はAIエージェントがAIエージェントを生み出し、自己増殖と進化を続ける時代が訪れるという。

孫氏は、「最も数の多い生命体はAIエージェントとなり、その知能は人間をはるかに超える。100兆個のAIエージェントは1000兆個へと増え、その後も増え続ける。人間が頂点の時代は終わるだろう」と警鐘を鳴らした。

こうしたAIエージェント時代において、人間はAIエージェントを自身の分身のように活用する「スーパーヒューマン」へと進化しなければならないと同氏は訴えた。また、「AIエージェントが代わりに仕事をしてくれる間に、人間は家族と旅行をしたり、テニスや絵画、陶芸を楽しんだりすればいい」と語り、人間はより創造的で豊かな時間を過ごせるようになるとの考えを示した。

AI活用を叫び続けるリーダーになれ

また孫氏は、ROA(Return on Assets:総資産利益率)になぞらえ、新たに「ROA(Return on AI)」という考え方を提唱した。企業のリーダーには、AIへの投資によって、どれだけ生産性が向上したかを継続的に測定し続けることが求められると強調した。

そのうえで、「AIを活用しない企業の仕事は、AIを活用する企業に奪われていく。業界2位や3位の企業にも、AIによって逆転のチャンスが訪れる。社長やCEOは、『AIで生まれ変わるんだ』と叫び続け、社員にAIの徹底活用を促すことが重要だ」と講演を締めくくった。

CEOの役割

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