ARで物体の質感を視覚的に表現 NTT CS研が最新の研究成果を披露

NTTの最先端研究を一般公開する「NTT コミュニケーション科学基礎研究所 オープンハウス2026」が今年も開催される。これに先立ち実施された内覧会では、AR(拡張現実)を用いて物体の質感を視覚的に伝える技術や、深層学習を活用した音声分離技術、子どもが絵本の感想を話し合える対話AI「ぴたりえチャット」など、多彩な研究成果が披露された。

瞳孔から心理状態を推定する「マインドリーディング」の実証成果を披露

デンソー先端技術研究所とは、マインドリーディングの実証・研究開発も行っている。マインドリーディングとは、相手の表情や声のトーンなどの非言語的な情報から心を読み取る技術である。現在研究開発を進めている技術では、瞳孔径の変化から心理状態を推定する。

両社が実施した車両走行の実証では、瞳孔径の予測残差(実測値と予測値の差)が大きい時に、車両操作のばらつきや視線移動が増える傾向を確認したという。将来的には、漫然運転を検出するドライバーモニタリングシステムへの応用を想定しているそうだ。

長時間運転後は、運転の安定性が低下する傾向が明らかに

スポーツ選手のホルモン状態を可視化・調整

レーシングドライバーのホルモン状態を可視化・調整する実証成果も展示されていた。実証では、走行前にドライバーの唾液を採取し、ホルモン状態と走行パフォーマンスの関係を継続的に分析した。

結果、パフォーマンスと関連するホルモン状態は選手ごとに異なることが明らかになったという。そこで、例えばホルモンの一種であるコルチゾールの値が低いとパフォーマンスが向上する選手は、昼寝を取り入れてコルチゾール値を下げることで、安定したパフォーマンスの発揮につながることを確認したという。

レーシングドライバーのホルモン状態を可視化・調整する実証成果を披露

ミニチュア臓器の実現も現実味?

組織を形成する細胞同士の関係性を推定する技術も紹介されていた。説明員によると、生体内では様々な種類の細胞が特徴的な配置で並び、組織を形成している。この技術では、「どの細胞が、どの細胞に影響を与えるのか」を推定できるため、細胞を高精度に制御できるようになり、将来的にはオルガノイド(ミニチュア臓器)の作製にも貢献できるとした。

組織を形成する細胞同士の関係性を推定する技術

そのほか、クロスモーダル検索(異なる種類のデータを横断的に検索する技術)の精度向上に資する技術や、省電力化を実現するための小規模ニュートラルネットワークの設計手法など、CS研らしい先端的な展示が並んでいた。

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