ドローン活用で「橋梁点検を年300件受注」NTT西の子会社JIWが躍進する理由

インフラ老朽化と点検作業の担い手不足が深刻化するなか、ドローンを用いたインフラ点検の分野で躍進しているのが、NTT西日本グループのジャパン・インフラ・ウェイマーク(JIW)だ。橋梁点検や洗掘調査に特化したドローン機体の開発等で差別化。橋梁点検サービスで年間300件、累計で全国47都道府県・1166橋の実績を誇る。

洗掘調査用に「ボート型ドローン」を自社開発

JIWは、自社開発のボート型ドローンを使った洗掘調査・溝橋点検サービスも提供している。洗掘調査とは、河川などの激しい水の流れにより、構造物の周辺の地盤が削り取られた状況を調査するものだ。

点検目的に応じて、高解像度カメラやソナーを搭載した複数モデルを展開。水中調査では、ボート上にプロペラを配置することで、水深が浅い場所や障害物がある場所、暗渠などにも入ることができる。潜水士を雇って行う点検作業と比べて、コストや安全面で利点があるという。

洗掘調査・溝橋点検サービスの概要

洗掘調査・溝橋点検サービスの概要

また、上記のボート型機体が使えない細い下水道管路の撮影用に、動力を持たない新型の浮子型ボートを開発。2025年12月に広島県呉市上下水道局管内で調査を実施し、500mm、600mmの下水道管路内の撮影に成功した。

2025年1月に埼玉県八潮市で下水道管路の破損に起因すると考えられる大規模な道路陥没が発生したこともあり、下水道管路の適切な点検は急務。小口径の管路ではカメラ車を用いた点検が主流となっているが、今回開発した浮子型ボートであれば、「従来のカメラ車では点検が困難だった細い管路でも撮影、点検が可能になる」。

JIWが開発した浮子型ボート(左)と、撮影した管路内映像

JIWが開発した浮子型ボート(左)と、撮影した管路内映像

呉市での実証では、40~50m程度の区間の撮影が10分程度で完了。映像についても、点検に活用できる品質であることを確認した。今後、マンホール内へ作業員が入らずに撮影する手法の検証を進め、安全かつ効率的な下水道点検を支援するサービスの提供を目指す。

また、JIWは、鉄塔の点検においてドローン撮影画像をAIで解析し、鉄塔特有の損傷を高精度に検出する技術も開発。90%以上の検出率を実現しており、2026年度からNTT西日本の点検作業への導入を予定している。

鉄塔点検支援AIを開発

鉄塔点検支援AIを開発

このほか、ドローンで撮影した映像・画像データの管理や、点検現場で記録したメモをデジタル化するアプリなども展開。これまで培った点検ノウハウを活かした支援サービスの拡充にも力を入れる。

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