クアルコムが無線技術で目指す「未来のクルマ」とは?

クアルコムが、自動車業界向けビジネスに本腰を入れている。2本柱は、DSRC(狭域通信)とワイヤレス充電。担当バイス・プレジデントのクリス・ボローニ・バート氏は「これらが未来の自動車の重要な要素技術になる」と見る。

EVの軽量化・低価格化にも

ワイヤレス充電は、クアルコムが「halo」のブランドで展開しているもので、駐車場の地面など埋め込んだ送電用の装置から、車両に搭載された受電装置にワイヤレスで電気を送る。

道路への無線充電送電機の設置イメージ
道路へのワイヤレス充電送電機の設置イメージ

地面の送電装置から車両の床面の受電装置の間は15~25cm離れても充電ができ、水平方向に15cm程度ずれても支障がないという。駐車場のレーンの中に車を停めれば、特別な操作をしなくても充電が行われる、使い勝手のよいシステムとなるようだ。

バート氏は、このシステムのメリットを「短期的には充電のためのケーブルが不要となり美観や使い勝手が向上すること」と説明する。

さらに中長期的には、「設置場所が自宅だけでなく公共施設の駐車場などに広がることで、車両に搭載するバッテリーを小容量化・小型化でき、電気自動車を安価に提供することが可能になる」と見る。将来的には、道路に送電装置を連続的に埋め込み、走行中に充電が行えるようにすることも想定されているという。

「未来の自動車を実現するうえで、無線通信とワイヤレス充電技術は重要な役割を担う」とバート氏はプレゼンテーションを締め括った。

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