SPECIAL TOPIC通信事業からのさらなる飛躍へ AIによる自動化が変革を推進する

“通信”の殻を脱皮し、通信事業者がテクノロジーとサービスで異業種と競う時代が到来しつつあると、グローバルにITシステムを展開するコマーチは指摘する。そこで重要になるのが、AIの活用による通信業務の効率化だ。これにより新たなサービスの開発に充てるリソースを生み出していくこと、新たな価値の創出が次代への飛躍に求められている。

新サービスを創出する「MIRA」 DCの電力削減にも貢献

このような個別機能の上位に位置するのが「MIRA(Multicriteria Intelligent Resource Allocation)」と呼ぶAIソリューションだ(図表2)。

図表2 MIRA(Multicriteria Intelligent Resource Allocation )とは

図表2 MIRA(Multicriteria Intelligent Resource Allocation )とは

MIRAは、AIを使って通信サービスを自動設計するソリューションです。ネットワーク・プロバイダーがリソースを効率的に活用し、コストと時間を最小限に抑えて質の高いサービスを提供するのに役立ちます

通信事業者が運用する大規模かつ複雑なネットワークの上で新規サービスを開始するためには、非常に多くの変数を考慮してリソースを適切に配置する必要がある。新サービスが重視するのが低遅延性能なのかそれともコスト効率なのかなどによっても、リソースの置き方は変わる。

さらに、ビジネスポリシーやエネルギー効率など、ネットワークの外部の要素も加味しなければならず、その計算は人手ではもはや不可能だ。

そこでMIRAは、このような多岐にわたる要素を自動調整し、リソースを効率的に配分。ネットワーク全体の効率向上と新サービスの創出に寄与する。

大規模イベントの開催時を例に取ると、人の移動に伴い、ネットワークセルをコスト、トラフィック、品質のそれぞれをコントロールしながらリアルタイムで調整する。こうした機能はソフトウェアで定義された5G SAネットワークで特に威力を発揮する。

「MIRAでネットワークスライスを作ったり、データセンターの電力削減を行うことも可能です」とゼズラク氏。新たなビジネス課題に対し、MIRAが解決策を提示してくれるのだ。

通信事業者がTelcoの枠を超え、未来にわたって社会の課題を解決するTechco/Servcoに進化するにおいて、MIRAの活用が大いに期待されている。

<お問い合わせ先>
コマーチ株式会社
E-mail:telco-enquiries@comarch.com

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