シスコシステムズは2024年10月22日、みずほ銀行が新設したデータセンターネットワークの構築にあたって、シスコのデータセンタースイッチ「Cisco Nexus」を採用したことを発表した。また、ネットワーク監視の高度化に向けて、ネットワーク監視「Cisco ThousandEyes」の採用も決定した。

みずほ銀行はデジタルサービスの利便性向上や、コンタクトセンターにおけるAI活用など、様々なDXに取り組んでいる。それらDXのためのシステムから、入出金や資金の決済、口座や融資の残高管理、利息計算といった勘定系システムまで、あらゆるITシステムの稼働をみずほデータセンターネットワークが支えている。

今回、メインセンターから地理的に離れたエリアに新規データセンターを整備することで、広域被災時の事業継続性向上を図ることになり、みずほ銀行は、最も重視するネットワークのレジリエンスを大幅に高度化するため、ネットワーク構成のシンプル化および監視のさらなる強化を目指し、大規模な見直しに取り組んだ。

新たなデータセンターネットワークはシスコが基本設計を担当。Cisco Nexusの導入によってネットワーク構成をシンプル化したうえ、Spine/Leafトポロジによってシンプル化した物理ネットワーク上でコンピューティングリソースや、ファイアウォール、ロードバランサ、IDS/IPS、ルーターなどのサービスリソースを論理的に組み合わせて仮想ネットワークを構築できる「Cisco ACI （Application Centric Infrastructure）」を用いて、ネットワークの制御を図った。

それにより、構成がパターン化された小規模ネットワークについては、特定のパートナー企業に依存せず構築可能となり、結果として構築コストを削減。また、Cisco ThousandEyesを導入することで、ネットワーク環境全体のエンドツーエンドの可視性を確保できるようになり、これまで現場からの連絡を受けるまで気付くことができなかったトランザクション集中による通信遅延などの不具合を、速やかに特定できるようになったという。