ウィルコムは2012年5月29日、PHSと3Gのデュアル方式スマートフォン「DIGNO DUAL」（WX04K）を発表した。京セラ製でウィルコム初のAndroid搭載機。当初はAndroid 2.3を搭載するが、時期は未定だがAndroid 4.0へのバージョンアップも予定している。6月21日発売予定。

ソフトバンクの孫正義社長は「DIGNO DUALはウィルコムがソフトバンクグループに入って最初の成果で、音質が良く、災害時でもよりつながり易いウィルコムのPHSと、ソフトバンクの下り最大21Mbpsの“ULTRA SPEED”の両方の良さが合体した端末」とアピールした。

「DIGNO DUAL」を紹介するソフトバンク孫正義社長

ウィルコムの「誰とでも定額」に対応しており、PHS同士だけでなく、他社ケータイや固定電話への通話も無料の「話し放題スマートフォン」としても位置づけている。基本は、音声通話はPHS、データ通信はULTRA SPEEDだが、3Gの音声通話にも対応しているため、PHS圏外時には3Gでの通話も可能だ。

高速処理を実現し、かつ複数の情報処理を同時に行える1.2GHzデュアルコアCPUを搭載しており、ULTRA SPEEDの高速通信と併せて、動画の再生などもスムーズに行える。また、防水機能（IPX5、IPX7相当）、ワンセグ、約500万画素オートフォーカスカメラ、ハイビジョン動画撮影、赤外線通信などの定番機能も搭載している。カラーバリエーションは、ホワイト、ブラック、ピンク、グリーンの4色を用意した。

「DIGNO DUAL」のディスプレイは4インチのWVGA

料金プランは、専用の「ウィルコムプランD」を用意した。月額基本使用料は980円で、WEB接続料が315円、3Gパケット定額が5460円となっている。契約期間は3年。「誰とでも定額」はオプションであり、当面はキャンペーン料金として月額980円が無料になる。

通話料はPHS音声通話の場合、ウィルコム同士は無料で、他社ケータイや固定電話へは30秒21円。ただし、「誰とでも定額」への加入で無料となる。3G音声通話は、相手先に関わらず30秒21円だ。メールはMMSは無料。SMSはウィルコムの3Gとソフトバンク宛は無料で、他社携帯電話宛は1通あたり3.15円となる。

このほかウィルコムは、これまでソフトバンクモバイルの定番商品だったシャープ製「PANTONE」のPHS版である「WX01SH」と、シニア向けの京セラ製「Casablanca」（WX05K）も発表。若者からシニアまで、幅広いターゲットに向けてPHSを展開していく。

「PANTONE」は全7色を用意した。8月上旬以降発売予定	「Casablanca」は「でか文字」「でかメニュー」「はっきり通話」など安心の機能を搭載。6月7日発売予定