スタートアップを育てるNTTドコモ 5G普及から社員の“独立”サポートまで

NTTドコモグループは「docomo 5G DX AWARDS」と「docomo STARTUP」といった様々な観点からスタートアップ支援を行っている。この7月には社員への起業支援も本格化。その狙いを取材した。

NTTドコモは2021年1月、NTTコミュニケーションズとNTTコムウェアを子会社化し、一体となって「ドコモビジネス」のブランド名で法人事業を展開している。この組織改革前から始まっていた「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」は、企業に5Gに関する情報やコミュニケーションの場を提供する、法人事業にとって重要な存在。参加したパートナー企業は5500社を超える。

このプログラムのなかで、ドコモグループと企業の協創を加速するために実施されているのが「docomo 5G DX AWARDS」だ。2020年に初開催され、昨年10月までに計3回を数える。

「ベンチャー企業やスタートアップ企業などの特徴あるアセットを募集するのがアワードの目的」と、事務局を担当するNTTコミュニケーションズ 5Gサービス部門 第一グループ 担当課長の生田朋央氏は説明する。

NTTコミュニケーションズ 5Gサービス部門 第一グループ担当課長 生田朋央氏

NTTコミュニケーションズ 5Gサービス部門 第一グループ担当課長 生田朋央氏

協創で5G利用拡大

2020年3月の5G商用化から3年以上が経ち、ドコモビジネスが受注した5G案件は1000件超に達する。その中でニーズが大きいのが映像伝送、XR、ロボティクスなどの大容量・低遅延が求められるサービスで、映像伝送とXR領域は特に引き合いが多い。この2領域のみで受注全体の約6割を占める。

業界別に見ると、ニーズや課題が特に顕著なのが医療・介護、建設土木、公共・教育、交通・運輸の4分野だ。こうした業界に対し、「我々ドコモグループだけでなく、業界課題をよく知り、特徴的なアセットを持っているパートナーと一緒に取り組むほうが、ニーズに対して適切にマッチする提案ができる」と生田氏は述べる。

図表1に示した、実際にソリューション化されたアワード入賞作は、このような領域や業界と重なっていることがわかる。

図表1 「docomo 5G DX AWARDS」過去入賞作のソリューション化状況

図表1 「docomo 5G DX AWARDS」過去入賞作のソリューション化状況

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