KDDIとワイヤ・アンド・ワイヤレス（以下、Wi2）は2023年5月26日、ロッキング・オン・ジャパンが主催する春の野外音楽フェスティバル「JAPAN JAM 2023」（4月30日～5月6日）において、Starlink（参考記事：「スマホの衛星通信元年だ」KDDIがStarlinkを法人向けに全国で提供｜BUSINESS NETWORK）を活用した公衆Wi-Fiソリューションを初めて提供したと発表した。
JAPAN JAM 2023に設置したStarlinkアンテナ
JAPAN JAM 2023では、グッズ販売エリアや飲食店エリアにおいて、来場者や運営会社に同ソリューションによるフリーWi-Fiを提供。来場者の約2割となる約3万人が利用し、総接続数は7万5273回線、最大同時接続数は3555人。スループットは40.7～268.0Mbpsだった。
大規模な野外イベントでは、多くの来場者が局所的に集中し、通信環境が不安定になることがある。これにより、SNS発信や同行者との連絡、電子決済などの利用に支障が出てしまうことが課題となっていたが、Starlinkの高速・低遅延な衛星通信により、快適に利用することができたという。
同ソリューションは、Starlinkアンテナと屋外用アクセスポイントのシンプルな構成のため、容易かつ任意の場所にWi-Fiエリアを構築することが可能。そのため従来、車載型の通信基地局の設置が難しかったイベントなどでも利用することができる。また、Starlinkを通信回線として利用するため、モバイル回線の混雑緩和の効果も期待できるとしている。
