スマートフォン市場は2023年夏以降回復
最後に、ディスプレイ関連の市場だ。
2022年の電子機器市場は、大きく落ち込んだ。「2021年はコロナ禍による巣ごもり需要でスマートフォンやパソコンなどの電子機器の『買いすぎ』が発生し、2022年にその反動が来た形だ」と、同社 コンサルティングディレクターの杉山和弘氏は分析した。
Omdia コンサルティングディレクター 杉山和弘氏
2023年もウクライナ侵攻などの経済不安から、市場は停滞する可能性が高いというが、「自動車関連市場が今後伸びてくる。スマートフォンとパソコンの市場はややリカバリーしてくる」(杉山氏)とのことから、前年比プラスで推移すると予測している。
電子機器売上予測
2022年の半導体市場も、電子機器市場同様、大きく前年割れした。同社は、2023年はさらにマイナス成長になると見込んでいるが、その原因として、「自動車以外のアプリケーションは『在庫消化』の期間に入っており、新たな受注の需要が見込めない状況にある」と分析した。
半導体売上予測
2022年のスマートフォン市場は、前述の通りコロナ影響から低迷。ただ「2023年は夏以降市場が回復し、年末には力強く伸長するだろう」(杉山氏)。半導体市場も、「2023年秋には、アップルをはじめ各社新モデルをローンチする。そうすれば新たな半導体の需要が発生し、市場も回復するはずだ」と杉山氏は語った。