データセンター向けネットワーク・ファブリック製品ベンダーであるブレード・ネットワークは2010年5月11日、ネットワーク仮想化機能VMreadyとデータセンター・イーサネット規格DCBをサポートする新ソフトウェア「BLADE OS 6.3」を提供開始したと発表した。
VMreadyは、同社のイーサネットスイッチ上で稼働するBLADE OS 6.3に含まれるソフトウェア。これを用いることで、大規模データセンター・ネットワークにおいて数千の仮想マシン(VM)に関連付けられた仮想・物理ネットワークの管理が可能になるという。
VMの移動を検知し、ネットワークを再構成するNMotion機能を備える。また、VMware vCenterサーバーと連係してVMと物理ネットワークのポリシー、プロファイルを関連付ける。VMは移動先でもセキュリティ、性能・品質、アクセスに関するネットワーク・ポリシーを自動的に享受できる。
また、BLADE OS 6.3は、改良型イーサネット(Converged Enhanced Ethernet:CEE)に対応する、IEEEのData Center Bridging(DCB)規格をサポートした。
同社はこれにより、FCoE環境やiSCSI、NAS環境に対し理想的なパケット・ロスのない高性能なイーサネット基盤を提供することができるとしている。ユーザーはIPストレージ・ネットワークのスケーラビリティの実現、FCoEの導入に際し、既存システム全体の変更・リプレース、不要な追加投資を避けることができるという。
BLADE OS 6.3はすでに提供を開始しており、VMreadyはラックマウント型イーサネット・スイッチ「RackSwitch G8000/G8124」上、および同社がOEM提供しているブレードサーバー内蔵イーサネット・スイッチの一部で稼動する。
DCBサポート機能は「RackSwitch G8124」および同社がOEM提供しているブレードサーバー内蔵10Gビット・イーサネット・スイッチの一部で利用できる。