企業ネットワーク最前線

携帯4社のインフラ大作戦[第2回]

【NTTドコモ】LTE加入者は4年後に1500万へ

文◎藤井宏治(IT通信ジャーナリスト) 2011.01.12

  • bookmark
  • Teitter
  • 印刷

国内初となるLTE商用サービス
「Xi」を発表するドコモの山田社長

今春までに携帯各社の40Mbpsクラスのサービスが出揃うことで、モバイルデータ通信市場の様相は一変する。連載「携帯4社のインフラ大作戦」の第2回は、日本初のLTEサービスを開始したNTTドコモのインフラ戦略を見る。

12月24日、NTTドコモがLTE(Long Term Evolution)の商用サービス「Xi」(クロッシィ)をスタートさせた。

LTEは、現行の3Gの後継としてITU-Rで標準化が進められている4G(IMT-Advanced)を想定してドコモなどが開発を進めてきたシステムを、3G用の周波数帯に導入できる技術として実用化したものだ。2009年春に3GPPで標準化された。(1)光アクセスに匹敵する100Mbpsを超える高速データ通信にも対応可能、(2)周波数利用効率がHSPAの3~4倍と高い、(3)伝送遅延が極めて小さいことなどがLTEの大きな特徴だ。

今回ドコモが導入するLTEシステムは20MHz幅(上り下りの片方向分、以下同じ)の周波数帯域を使った場合、下り最大150Mbpsのデータ通信を実現する能力を持っている。ただし、当初LTEに振り向けられる帯域はW-CDMA/HSPAの搬送波1波分の5MHz幅となるため、開業時の通信速度はフルスペックの4分の1、下り最大37.5Mbpsとなる。

今後ドコモは周波数利用効率の高いLTEに3Gユーザーを巻き取ることで順次LTE用の帯域を確保し、高速化を図っていく計画で、2013年から2014年にかけて75Mbps、さらに100Mbpsへの増速を図ると見られる。空港ビルなど、帯域の制約が少ない屋内施設では最初からLTEに10MHz幅を振り向け、下り最大75Mbpsのサービスが提供されている。

当初のサービスエリアは東京23区、大阪市、名古屋市の一部と首都圏・愛知県・関西地区の主要5空港の周辺。2012年3月には県庁所在地級都市で使えるようになり、2012年度に全国主要都市にエリアを拡大する。なお、端末は3Gとのデュアルになるため、LTEエリア外でもドコモのW-CDMA/HSPA網で通信できる。

 

図表 NTTドコモのLTE展開プラン
NTTドコモのLTE展開プラン


サービス開始時点で提供される端末はデータ通信用のみだ。USB型の「L-02C」(LGエレクトロニクス)、ExpressCard型の「F-06C」(富士通)の2機種がラインナップされる。2011年度上半期にはモバイルWi-Fiルーターが投入され、この年の冬モデルからハンドセット(音声端末)の展開が始まる。

 

L-02C F-06C
ドコモのLTE対応データ通信端末「L-02C」(LGエレクトロニクス製)と「F-06C」(富士通製)

最も効果的な容量拡大策

ドコモがLTEを展開する狙いの1つは、LTEの高速・大容量・低遅延という特性を生かして、新たなサービスを展開することだ。ドコモでLTEの技術開発を所管する研究開発推進部長の尾上誠蔵氏は「LTE対応ハンドセット向けに、ネットワークと端末の機能を連携させた新しいサービスを開発していきたい」と意気込む。

 

NTTドコモ 執行役員 研究開発推進部長 尾上誠蔵氏
NTTドコモ 執行役員 研究開発推進部長 尾上誠蔵氏


もう1つ、ドコモにとって重要性が増してきたのが、スマートフォンの普及などで加速するデータトラフィック対策としての側面だ。11月8日の記者発表会でドコモの山田隆持社長は、Xiの特徴として特に「大容量性」を強調した。「HSPAより3倍周波数利用効率が高い。周波数の有効利用の観点から今後の基地局増設は原則LTEで行っていく」という。

ドコモはLTEを導入していく2GHz帯の基地局を都市部ですでに密に打っており、LTE導入による容量拡大効果は非常に大きい。同社にとってLTEの展開は、最も効果的なトラフィック対策といえるのだ。

続きのページは「business network.jp」の会員の方のみに閲覧していただけます。ぜひ無料登録してご覧ください。また、すでに会員登録されている方はログインしてください。

スペシャルトピックスPR

yamato1911
mi201910
yamato1910

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】ローカル5G最前線!
[Part1]ローカル5G免許を取得する [Part2]ローカル5G制度の今後 4.5GHz帯は屋内限定が有力 [Part3]ローカル5GはWi-Fi 6とどう違う? [Part4]ローカル5GのコアNWの導入形態 [Part5]ローカル5Gの無線アクセスの選び方

[インタビュー] 大阪大学教授 三瓶政一氏「ローカル5Gの本質とは? 4Gとは違い、日本に勝つ能力」 [ソリューション特集]Web会議は「3強」時代へ/シングルサインオン&特権ID管理 [IoT/M2M]オートバックスのIoT戦略 [イベントレポート]MWC Los Angeles ほか

>>詳しい目次を見る

ホワイトペーパー

スペシャルトピックス

シスコシステムズ世界で選ばれているオンライン会議
簡単にワンクリックで会議に参加!

Cisco Webexは社内外、誰とでも高品質なオンライン会議が行える。

エイチ・シー・ネットワークス株式会社ネットワークに迫る人手不足の危機
遠隔監視と予防保全で乗り越えろ!

光ファイバの保守現場の深刻な技術者不足。日立金属はどう対応した?

ハイ・アベイラビリティ・システムズ「全て」を一括認証できるSSO
簡単導入でパスワード管理から解放

AccessMatrix USOなら導入や運用も容易にシングルサインオンを実現!

ジェムアルト株式会社マルチクラウド時代の情シスを救う
認証プラットフォーム!

認証・特権ID管理をきめ細やかに! 自社サービスとしても展開可能。

ZscalerDX加速させるクラウドセキュリティ
「100ms以下」の遅延で快適利用

Zscalerの革新的アーキテクチャで働き方改革を強力推進!

パロアルトネットワークスパブリッククラウド基盤の
セキュリティ対策はどうする?

開発のライフサイクル全体でリソースを保護する「Prisma Cloud」

ヤマトロジスティクスキャッシュレス化に乗り遅れるな!
決済端末の導入・運用を一括代行

キャッシュレス決済の導入をヤマトロジスティクスがトータル支援!

MIPHS/ISDNからの移行を
「安価」かつ「手軽」に

PHSモデムの入れ替えだけで「LTE化」が完了する!

ヤマトロジスティクスキッティングから配送まで一括提供
PC移行の工程はすべてお任せ!

Windows 7の延長保守サポート終了! ヤマトなら安心して任せられる

サンテレホン何か「御用」ありませんか? 国内最大級ICT機材のECサイトが誕生

10万点の情報通信機材を取り扱うECサイト「GOYOU(ゴヨー)」

エス・アンド・アイMS Teams×電話に新たな選択肢
キャリア回線使用で通話品質も安定

SBC機能のクラウド提供も開始 “設備レス”でDirect Routing導入

ブラステルクラウドPBX市場のパイオニア
信頼性と音声品質で5万台の実績

IP電話に関する調査では3項目で1位を獲得! ブラステルの「Basix」

三通テレコムサービス“明朗会計”で人気のクラウドPBX

ユーザーが増えても基本料は最大4900円! 三通テレコムサービスの「clocall PBX」

モバイルテクノミリ波の設計・製造を強力支援
5G時代の多様なニーズに応える!

モバイルテクノがミリ波モジュール設計開発サービスを拡充した。

エクストリーム ネットワークス5万人利用のNWをわずか2名で運用
IT管理者に嬉しいWi-Fi 6対応AP

エクストリームのWi-Fi 6対応APならAI自動RF管理など機能が満載だ。

アクセスランキング

tc_banner191122

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2018 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます