ワイヤレスジャパン/WTP2022プリント配線板を作り続けて50年。日本シイエムケイがWJ初出展

東京ビッグサイトで開催中の「ワイヤレスジャパン/WTP2022」において、初出展ながら日本シイエムケイのブースは客足がほぼ絶えない盛況だ。プリント配線板の老舗メーカーである同社は通信・ネットワーク領域においても基地局やアクセスポイント向けに高い技術力のソリューションを提供している。

自動車分野に強みをもつプリント配線板の専業メーカー「日本シイエムケイ(以下、CMK)」がワイヤレスジャパン初出展ながら、多くの注目を集めている。

プリント配線板(電子回路基板)はスマホやPCなど電気製品に使われている部品で、抵抗器やIC、コンデンサなどを載せ、電子部品同士が電気でつながるための基板だ。

CMKはこのプリント配線板を主に自動車向けに製造し続けている老舗メーカー。2020年9月、新潟工場内に新たな開発拠点「CMKイノベーションセンター」を開設するなど、研究開発に力を入れている。CMKのプリント配線板の顧客は自動車業界が中心だが、近年は通信・ネットワーク領域にも力を入れており、ワイヤレスジャパンへの出展に至ったという。

 
CMKイノベーションセンターと開発ソリューション 
CMKイノベーションセンターの概要と開発ソリューション(出所:CMK中期経営計画)
 
通信・ネットワーク領域でのソリューションとしては、5G基地局用のアンテナ基板や、銅箔22層3段ビルドアップ型のプリント配線板がある。通常、「車載用部品向けの銅箔は6層から8層程度」(現地説明員)。「板厚の厚い配線板を実現したことで、小型化を実現した。また、半導体上に搭載されている部品が多くてピン数が多いときは、多層化していかないと対応できない」(現地説明員)。 
 
そのほかにも、曲がる配線板や、大電流対応プリント基板などを展示しており、通信機器メーカーなどが柔軟に設計できるようなソリューションが揃っていた。一部はWi-Fiのアクセスポイントなどに採用されているという。現地説明員によると、「今後、通信がより高速大容量化すると、基板上で光通信の需要が出てくるなど、コンパクト化が求められる」。現在の顧客は多くが自動車業界ではあるが、CMKが通信・ネットワーク業界の大事なパートナーになる可能性は高そうだ。
CMKのソリューション例

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