ICT×未来

「AI+アバターでバーチャルキャンパス」、立教大とNTT東が実証実験へ

文◎坪田弘樹(編集部) 2021.06.29

  • Teitter
  • facebook
  • 印刷

新型コロナ対策のため、学習環境のオンライン化が進むなか、立教大学とNTT東日本が「バーチャルキャンパス」実証を始める。身振り手振りまで再現する3Dアバターを操作してグループワークを実施。講義運営を支援するバーチャルAIロボットなどの要素も加えて“リアル以上の講義”実現を目指す。


新型コロナウイルスの感染拡大以降、多くの大学がオンライン学習の環境を整備してきた。講義のデジタル化や習熟度のデータ化が可能といった価値が生まれる一方、もちろん課題も残されている。講義以外の場で醸成される学生・教職員のコミュニケーションが不足する、共同学習・研究における一体感が欠如するといった課題だ。

立教大学もこの間、様々なコロナ対策を行ってきた。「学生がキャンパスに来られない状況を逆手にとって、よりよいオンライン学習環境を模索してきた」と語るのは、立教大学大学院 人工知能科学研究科委員長の内山泰伸教授だ。Zoomを使ったオンライン講義を日常的に行っているが、それが常態化することで、上記のような課題をより痛感する状況に陥っているという。

立教大学とNTT東が取り組むバーチャルキャンパスのデモ
立教大学とNTT東が取り組むバーチャルキャンパスのデモ。
VRゴーグルを装着した学生・講師が仮想空間に集まり、コミュニケーションしながら学べる環境を提供する


この現状を打破するために立教大学がNTT東日本と取り組んでいるのが「バーチャルキャンパス」だ。学生・教職員の造形・表情・ジェスチャーをコピーした3Dアバターによって、臨場感を伴ったコミュニケーションが可能な空間を提供しようという試みである。

NTT東日本は、3Dアバター等を実現するためのAI技術開発に必要なコンピューティング基盤の提供や、VRコンテンツ配信の支援などで協力する。両者は相互協力協定を締結して、2021年7月から実証実験を行う。



NTT東日本 東京事業部 東京北支店長の北島隆玄氏(左)と、
立教大学大学院 人工知能科学研究科委員長の内山泰伸教授(右)


2021年6月29日に開催した記者説明会で、NTT東日本 東京事業部 東京北支店長の北島隆玄氏は「実際のキャンパスでは体験できないような、バーチャルならではの体験も提供したい」と述べた。

「オンラインを1年間やってみてわかったこと」
両者が共同開発したバーチャルキャンパスは、講師と学生がVRゴーグルを装着し、仮想教室「Virtual Classroom」上で3Dアバターを操作して講義や共同研究を実施したり、コミュニケーションしたりするものだ。内山教授は一般的なVRアプリケーションとの違いとして、次の3点を挙げた。


Virtual Classroomのイメージ
Virtual Classroomのイメージ


1つは「アバターが高精度かつリアル」なこと。ギャラクシーズ社が開発した3Dモデル作製技術「Photoreal-Ⅱ」を用いて全身を緻密に再現する。

2つめは、カメラで捉えた本人のジェスチャーや表情をリアルタイムにアバターで再現できることだ。「この1年オンラインで講義をやってみて、身振り手振りが思ったより重要だと感じた」と内山教授。姿勢やジェスチャー、表情を推定するAI技術を活用して、コミュニケーションにおいて重要な身振り手振り、表情の変化を3Dアバターに同期させる。



身振り手振りや表情をリアルタイムにコピーする

 
続きのページは「business network.jp」の会員の方のみに閲覧していただけます。ぜひ無料登録してご覧ください。また、すでに会員登録されている方はログインしてください。

  • Teitter
  • facebook
  • 印刷

スペシャルトピックスPR

kyocera2202
nissho2201
catocloud2202

>> 今月の月刊テレコミュニケーション

月刊テレコミュニケーション【特集】6Gと未来

<Part1> 6G最新動向 <Part2> 6Gと知財・標準化
<Part3> 6Gとエネルギー問題 <Part4> 通信事業者のメタバース
<Part5> 6G時代のサイバー攻撃


インタビュー国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT) 未来ICT研究所長 和田尚也氏「量子ICTやバイオICTなど従来と全く違う発想で未来拓く」 【ソリューション特集】ミリ波の弱点を克服/5G時代を支える光ソリューション ほか

>>詳しい目次を見る

スペシャルトピックス

ローデ・シュワルツ強みのミリ波技術で6G開発に貢献 1THz対応受信器もラインナップに
ローデ・シュワルツが得意のミリ波技術で6Gへの取組を強めている。

モバイル空間統計が直面した困難「ビッグデータのプライバシーを守れ」<連載>NTTグループのプロフェッショナルたち
モバイル空間統計が直面した困難「ビッグデータのプライバシーを守れ」
NTT Comサイバー攻撃事件の舞台裏「侵入者は対策メンバーのアカウントにもなりすましていた」<サイバーセキュリティ戦記>
NTT Comサイバー攻撃事件の舞台裏

「侵入者は対策メンバーのアカウントにもなりすましていた」
セイコーソリューションズ近づくISDN終了 ワンストップの移行サービスが登場

ハードウェアを設置するだけ!ISDNからIP網への移行をフルサポート。

AirREAL-VOICE2簡単操作でマイグレーション実現
データ通信だけでなく通話・FAXも

アダプターの入替だけで移行が完了するMIの音声対応LTEルーター

NTTデータINSネットの後継ならお任せ!
移行で伝送時間短縮や負荷軽減

INSネットからの失敗しない移行方法をEB/FBの種類別に紹介しよう。

Wi-SUN AllianceWi-SUN認証デバイスが1億台突破
日本発の世界標準規格の普及加速

2.4Mbpsへの高速化など新たな進化も始まっている。

エヌビディアNTTとLINEが牽引する日本の自然言語処理、この2社がリーダーである理由

3月21日から開催の「NVIDIA GTC 2022 Spring」で知ろう!

IoT用のSIMはきめ細かに管理する!
閉域網、帯域確保で安定・安全通信

スマホでおなじみの「mineo」が、IoTでも利用を拡大している。

NEEDLEWORK(ニードルワーク)ネットワークテストの負担から
SIerを解放する自動化製品!

200時間の作業が数10秒の例も!
テストの品質向上にもお勧めだ。

フォーティネット5G特有の脅威に備え、セキュアで柔軟なローカル5G・プライベート5G

ローカル5G・プライベート5Gではセキュリティリスクへの対処も必要だ。

Alkira4か月かかるクラウド接続を1日で!

DX時代に欠かせないマルチクラウドネットワークの一元管理が、Alkiraなら内製でも容易に実現可能

IoT Connect Mobile Type S柔軟なIoT回線で閉域にも大容量にも
IoTの「分からない」を一緒に解決

ユーザーの要望に合わせて柔軟にプランを選択できる!

ホワイトペーパー

アクセスランキング

tc202012

「通信」の力でビジネスを進化させるbusinessnetwork.jp

Copyright(c) 2020 RIC TELECOM Co.,Ltd. All Rights Reserved. 記事の無断転載を禁じます
当ウェブサイトはCookieを使用しています。閲覧を続ける場合、プライバシーポリシーに同意したことになります。