「ミリ波には新しい知識が必要」キーサイトが高周波対応テストソリューション

キーサイト・テクノロジーは2021年5月24日、オンラインで同社のスペクトルアナライザ「N9042B UXA」と周波数エクステンダ「V3050A」についての説明会を開催した。5Gでミリ波などの高周波の帯域や広い帯域幅を使うようになり、キーサイトの扱うテストソリューションにおいても進化が求められている。

「今の周波数では足りなくなってきており、新たな周波数が使われるようになってきた。そこに対応するためのテストソリューションだ」。キーサイト・テクノロジー アジア パシフィック フィールド マーケティング イニシアティブマネージャの徳田裕司氏は新製品をリリースした背景をこのように説明した。

多くの国で5Gサービスが始まっているが、5Gが今までと大きく異なる点はミリ波の活用にある。

「従来、モバイル通信で使われていた周波数帯は高くても3~4GHzだった。それが5Gでは28GHz帯などのミリ波が使われるようになり、6Gに至っては100GHz以上の周波数帯の活用も検討されている。こうした帯域をこれまで同様の考え方で活用するのは難しく、新たな知識が必要になる」(徳田氏)

広帯域化も進んでいると、キーサイト・テクノロジー ソリューションエンジニアリング本部 ソリューションエンジニアの森田恭維氏は指摘した。

「最近は、5GのFR1(6GHz以下の周波数帯)で100MHz単位の帯域幅が用いられ、キャリアアグリゲーション技術が使われるとさらに広くなる。また、航空や防衛、宇宙の領域では1キャリアでGHzレベルの帯域幅を利用するようになっている。テストソリューションには広い帯域幅への対応が求められている」

さらに、変調方式も複雑化しているが、これらの変化により、テストソリューションにはさらに高いノイズ耐性が要求されているという。

「周波数が高いほどノイズが増え、帯域幅が広いほど信号はノイズの影響を受けやすくなる。また、変調方式が複雑化するほどエラーも発生しやすくなる」(徳田氏)ためだ。

テストソリューションの市場動向
5Gで扱う無線の性質が変わり、テストソリューションの世界にも変化が求められている

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