総務省は2012年1月16日、ホワイトスペースを活用したエリア放送型システムの制度整備案を公表した。2月16日までパブリックコメントを実施する。
エリア型放送とは、スタジアムや美術館、お祭り、商店街などの限られたエリアに限定して、ワンセグ携帯など向けに提供される放送サービスのことを指している。また、ホワイトスペースとは、地上デジタル放送に割り当てられたUHF帯のうち、地理的・技術的条件によって他の目的にも利用可能な周波数のこと。
ホワイトスペースを利用するシステムとしては現状、特定ラジオマイク、センサーネットワーク、災害向け通信システムも想定されているが、総務省では2011年度中に結論を得るべく先行してエリア放送型システムの制度整備を進めていた。
今回発表された制度整備案の概要だが、ソフト(放送業務)関係では新たに「地上一般放送」とその業務区域として「エリア放送」を規定。そのうえでエリア放送を届出一般放送とし、必要な届出書の様式などを整備するとした。また、ハード(無線局)関係では、「地上一般放送局」を新たな無線局の種別として規定し、免許の有効期間などの規定を整備するとしている。なお、免許の有効期間は2013年3月末までで、これ以降についてはその他のホワイトスペース利用システムの制度整備を踏まえて見直しを行うという。