韓国チェジュ島で進む大規模スマートグリッド実験(前編)――5万人の新規雇用と7兆円の内需を創出

イ・ミョンバク大統領の強力なリーダーシップの下、済州島(チェジュ島)で大規模なスマートグリッドの実証実験を進めている韓国。今回から2回にわたって、韓国のスマートグリッドへの取り組みをレポートする。

昨年11月に韓国で開催されたG20会議の一部は済州島(チェジュ島)で行われたが、それは韓国のスマートグリッドへの取り組みを各国首脳にアピールするためだった。チェジュ島では今、大規模なスマートグリッドの実証実験が進行中だ。

韓国政府は国家戦略の1つの柱としてスマートグリッドを推進している。李明博(イ・ミョンバク)大統領が唱える「Me First(まずは私から)精神」の下、2020年までのCO2排出量25%削減、そして2030年にスマートグリッド関連で5万人の新規雇用と7兆円の内需を創出するという目標を掲げている。

実のところ、韓国のスマートグリッドへの取り組みは、欧米諸国と比べて出遅れた感もあった。その遅れを一気に挽回するために始まったのが、チェジュ島での実証実験である。本気になったら成果を出すのは早い「韓流式」の追い込み法というわけだ。筆者は4月末、その実態を調査するためにチェジュ島を訪れた。

韓国電力(KEPCO)の広報館(スマートグリッドインフォメーションセンター)の前に立つ筆者
韓国電力(KEPCO)の広報館(スマートグリッドインフォメーションセンター)の前に立つ筆者

橋本清治(はしもと・せいじ)

IT業界での30年の経験を生かし、某外資系通信機器ベンダー勤務の傍ら、エムアンドエムリサーチを運営。主に海外の通信事情リサーチやベンダーの日本進出の支援を行う。現在は特に韓国のモバイル通信事情を注視している。表面的な事実の調査だけでなく、必要があれば現地調査も行う行動派リサーチャ。“真実は体で確かめる”が身上。コンタクトはinfo@mmrjp.comまで

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