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電波開国――ワイヤレス大国 ニッポンの転機[第4回]

【2.5GHz帯】BWAは一気に第2世代へ ~ UQは330Mbps実現、ソフトバンクはTD-LTE

文◎藤井宏治(IT通信ジャーナリスト) 2011.03.23

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2.5GHz帯では新たに最大30MHz幅の割当が行われる。その取得で330MbpsのWiMAX2の開始を目指すのがUQコミュニケーションズだ。また、XGP事業を継承したソフトバンクもTD-LTE(XGP2)の商用化を計画する。

BWA(広帯域移動無線アクセスシステム)のモバイルWiMAX(以下WiMAXと表記)やXGPで主に利用されている2.5GHz帯――「再編アクションプラン」では、この帯域にも新たに「最大30MHz幅」を確保することが明記された。その目的として掲げられたのが、100Mbps超の高速データ通信を可能にする「高度化BWA」の実用化である。

BWAはおよそ20~30Mbpsのデータ通信を実現する「非携帯電話系」ブロードバンド無線システムの総称で、移動通信と固定通信双方の性質を併せ持つノーマディック(Nomadic)通信システムと位置付けられている。

日本では、同一周波数で双方向通信ができるTDD(時分割複信方式)の採用が2.5GHz帯BWAの技術条件となっており、これを満たす技術としてKDDI系のUQコミュニケーションズやCATVなどの地域通信事業者が展開するWiMAXと、PHS事業者のウィルコムが展開してきたXGPの2規格が2009年に商用導入されている。

これらBWAの最大の売り物は3G/3.5Gでは実現できない高速・大容量のデータ通信サービスを提供できることにあるが、2010年12月にドコモが100Mbp超のデータ通信を実現する能力を持つLTEを商用化、2012年には他の携帯電話事業者にも導入が広がる見込みで、携帯電話との差別化が難しくなりつつある。

その対策としてBWA事業者は総務省に「高度化BWA」の導入を要望。これを受け2010年9月に情報通信審議会の広帯域移動無線アクセスシステム委員会に設置された「BWA高度化検討作業班」で技術検討がスタートしている。2カ月後の11月に取りまとめられた委員会報告書では、WiMAXとXGPそれぞれの高度化システムとなる「WiMAX2」「XGP2」の導入の方向性が打ち出された。

なお、WiMAX2は、現行WiMAXの倍にあたる20MHz幅の帯域を使うことで下り最大330Mbpsの高速データ通信を実現するシステムだ。LTEの後継規格LTE-AdvancedとともにITU-Rで審議中のいわゆる4G、IMT-Advancedの候補となっている。

モバHO!跡地を再割当

冒頭に記した「最大30MHz幅」は、具体的には09年3月にサービスを終えた移動体向け衛星放送(モバイル放送:略称「モバHO!」)の跡地、2625~2660MHzを再割当するものだ。

 

図表1 2.5/2.6GHz帯の追加割当 [クリックで拡大]
2.5/2.6GHz帯の追加割当


この「モバHO!跡地」の取得を強く要望しているのが、隣接帯域でWiMAXを運用しているUQコムである。

2010年6月に開かれたWGのヒアリングで同社は、現行帯域に連続する20MHz幅(2625~2645MHz)の割当を希望している。ちなみにWiMAX2と現行WiMAXとの間ではガードバンドが不要となるので、「モバHO!跡地」に隣接する移動通信用衛星(NSTAR)とのガードバンド幅を5MHz幅に抑えられれば、最大「30MHz幅」として利用できる可能性もある。

では、UQコムはこの帯域をどのように利用しようとしているのだろうか。同社は新たに取得した20MHz幅にWiMAX2を導入することで2012年にも下り330Mbpsのサービスを提供しようと計画している。実現すれば世界初のWiMAX2の商用サービスとなる見込みだ。

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