NTTコミュニケーションズは2022年4月25日、中小企業を中心に、工場の生産ラインなどを支える制御システムのセキュリティリスクを可視化・検知する「WideAngle プロフェッショナルサービス OsecT(オーセクト)」の提供を開始した。
本サービスは、制御システムのデータをクラウド上で収集・蓄積・分析し、機器の接続構成等の可視化と異常を検知する機能を提供するもの。制御システムを構成する機器のOSバージョンや機器同士の接続構成の可視化や、未知の機器接続、不自然な流量の通信などの異常検知が可能だ。可視化・検知の状況は、リモート環境から専用のポータルサイトで確認できる。
本サービスの利用イメージ
必要な機能を厳選することで低価格を実現しており、初期費用27万5000円(税込)、月額費用6万6000円(同)で提供。NTTコミュニケーションズが運営する法人向けICTサービスのECサイト「ICT Business Mall」でも申込みが可能で、設定済みのセンサーが納品されるため、高度なノウハウや知見がなくても気軽に導入が可能という。
制御システムへの設定は不要なため、工場の生産ラインの稼働に影響を与えることなく導入が可能。また、制御システムに対して新たにデータを要求せず、通信経路上を流れる既存データを活用するため、制御システムのCPU圧迫などの影響を与えることもないとしている。
未知の機器接続を検知した場合の画面例
データの外部流出や盗聴の防止にも配慮されている。
本サービスは、生産ラインの制御情報など機微なデータはセンサーで除く仕組みとなっている。また、クラウドへのデータアップロードで利用する通信網は、IoT向けモバイルデータ通信サービス「IoT Connect MobileR Type S」と閉域によるデータ流通を可能とする「Flexible InterConnect」を組み合わせた構成であり、通信も暗号化する。