テレフォニカとNEC、Open RAN仕様のスモールセルをドイツで展開

スペインの通信事業者テレフォニカのグループ企業でドイツの通信事業者であるテレフォニカドイツ(Telefonica Deutschland)とNECは2022年3月1日、オープン化された仮想化基地局(vRAN)のアーキテクチャに基づくスモールセルを共同で展開したことを発表した。ドイツでは初となる。

本スモールセルを活用したサービスは、最初のステップとしてドイツのミュンヘン市街地中心部で開始された。利用者の多い都市部において、既存のモバイルネットワークにスモールセルのサービスを補完することで高密度化やネットワークの大容量化を図り、顧客体験の向上を実現するのが狙いという。

NECは、テレフォニカがサービスを提供するスペイン、ドイツ、英国、ブラジル4カ国のプライムシステムインテグレータとして、Open RANを都市部や郊外、農村地域など様々な地域やユースケースに適用する取り組みを進めている。

Open RANの利点として、ネットワーク装置を提供するベンダーをより広い選択肢から選べることが挙げられる。今回、NECは既存のシングルベンダーベースのマクロセルを補完するために、Airspan NetworkのAirspeedソリューションと楽天シンフォニーのOpen vRANソフトウェアによるマルチベンダーの基地局構成を採用した。

既存のマクロセルにOpen RANのスモールセルを組み合わせることにより、5Gの高密度化の可能性が広がる。特に様々な産業が盛んであるドイツでは、複数の業種や企業が特定のエリアで専用5Gサービスを利用することが検討されており、こうしたケースにおいて特に有効な方法であるとしている。

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