IIJは2020年11月10日より、VOD(Video On Demand)配信に必要なシステムや機能をクラウドサービスとしてオールインワンで提供する「IIJ Media Sphere(メディアスフィア)サービス」の提供を開始する。
動画配信プラットフォームとCDN(Content Delivery Network)の機能を併せて提供するため、ユーザーは動画ファイルをIIJの配信システムへアップロードするだけで、システム側で配信フォーマットへのデータ変換(トランスコード)から、動画プレイヤーのHTMLタグ生成、エンドユーザへの配信までを一括で行える。
サービスイメージ
配信システムやサーバ機器など自社で設備を用意する必要なく、サービスを契約するだけでVOD配信を始められる。また、配信コンテンツ数や視聴ボリュームが大きく変動した場合でも、サービス側でその変化に対応できるため、システムを追加契約する必要もない。
動画ファイルをサービスの管理画面からアップロードし、トランスコード完了後に発行されるHTMLタグを配信用Webページに埋め込むだけで動画プレイヤーが生成され、映像を視聴できる状態になる。視聴者はWebページの動画プレイヤーをクリックすれば動画を視聴できる。PCやスマホなど様々な視聴デバイスのブラウザに対応しており、視聴者のデバイスや通信環境を考慮した複数ビットレートでの配信にも対応している。
さらにアカウント管理や権限設定の管理、視聴ログ解析など、必要な機能を備えた分かりやすい運用管理画面を用意。管理画面から登録した情報は、API経由で会員管理データベース、決済代行システムなどの外部システムと連携することもできる。また、VOD配信したい期間だけの短期契約(最短1か月)も可能だ。
プランは2種類。トランスコード時間100時間、動画ストレージ容量2TB、配信データ量1TBの「VODプラン:ベーシック」が初期費用8万円、月額基本費用10万円。トランスコード時間200時間、動画ストレージ容量5TB、配信データ量10TBの「VODプラン:プレミアム」は初期費用15万円、月額基本費用30万円。トランスコード時間やストレージ容量等を超過した場合は、従量課金となる。