日立製作所は2010年6月22日、ユーザー企業のプライベートクラウドを導入を迅速化するため、必要な機器・ソフトウェア、導入サービスをセットにしたパッケージ「Harmonious Cloud Packaged Platform(ハーモニアス・クラウド・パッケージド・プラットフォーム)」を6月30日から提供開始すると発表した。
同社は、クラウドコンピューティング環境を実現するソリューション「Harmonious Cloud」を展開。09年10月30日に「プライベートクラウドソリューション」をメニュー化し、ユーザーのプライベートクラウドの計画立案、設計・構築、運用・保守を支援してきた。今回の“パッケージ化”は、企業内システムのクラウド化に向けたパイロット導入や、短期でプライベートクラウドを導入したいというユーザーニーズに答えたものという。
新ラインナップとなる「Harmonious Cloud Packaged Platform」は、典型的な構成のプライベートクラウドの導入を迅速化するためのものだ。システム検証済みのサーバー、ネットワーク、ストレージなどのハードウェア、運用管理関連のソフトウェア製品群、ユーザーのニーズに応じた仮想化機構と、それらを導入するサービスを組み合わせて提供する。
図表:「Harmonious Cloud Packaged Platform」のシステムイメージ(出典:日立製作所) |
通常のプライベートクラウドでは、詳細設計や検証などの導入前の事前準備に数カ月、機器搬入からシステム稼働までのハードウェアの設定やソフトウェアのインストール・設定を行うのに数週間かかるのが一般的だが、「Harmonious Cloud Packaged Platform」では、構成が決まったプライベートクラウドのパッケージとして提供することで、ユーザーの要件・環境にもよるが、約3週間程度に短縮することも可能という。また、ハードウェアの設定、ソフトウェアのインストール・設定が完了しているため、搬入当日からの稼働も可能だ。
標準価格は、2377万円(税込)から。ブレード数、CPU種別、メモリ容量、ディスク種別、ディスク台数の構成が選択可能で、また、オプションで各種機能・機器も追加できる。