2019年第3四半期の世界のモバイル加入契約数は約80億(加入者数は約59億人)であり、そのおよそ半分(52%)をLTEが占めている。
5Gはまだ始まったばかりだが、すでに約50の事業者が商用5Gサービスを開始しており、加入契約数は2019年末までに1300万件に達するとエリクソンでは予測している。LTE開始時と比べてかなり早いペースで普及が進んでいるが、「韓国の500万と中国での商用サービス開始が大きい」要素だと藤岡氏は述べた。
モバイル加入数の推移
韓国では12月初旬に、国内3キャリア合計の5G加入者数が450万を突破。年末までに500万に達するのは確実な状況だ。中国は11月から5Gサービスがスタートしているが、10月時点で1000万以上のユーザーが予約登録をしている。
今後の5Gの普及については、2025年に加入契約数が26億に達するとエリクソンは予測している。これは、その時点のモバイル加入契約全体の約30%に当たる。
エリクソン・ジャパン CTOの藤岡雅宣氏
なお、「LTEのピークは2022年で54億」。その後、LTEから5Gへの以降に伴い、2025年には約48億まで減少する見込みだ。
LTE帯域使う「ローバンド5G」が急加速
5Gのエリアカバレッジも「かなり早いペースで進展する」(藤岡氏)。2025年には5G人口カバレッジが55~65%に達するというのがエリクソンの予測だ。
これを後押しするのが、LTEで使われている低い周波数帯域の5G NR(New Radio)化である。いわゆる「ローバンド5G」だ。