韓国では、モバイルキャリアのSKテレコムが学校内外の空気品質をモニタリング・管理するIoTサービスの提供を開始した。SKテレコムは2017年8月30日、「Smart Air for School」というサービスを発表。このサービスでは、同社が全国展開しているIoTネットワークを活用するという。
Smart Air for Schoolは、校舎内や校庭にセンサーデバイスを取り付け、PM2.5やPM10などの細かいほこり、温度、湿度、二酸化炭素、揮発性有機化合物などをセンシングする。それに加えて、SKテレコムが全国展開している基地局に設置した気候・環境モニタリングデバイスのデータも活用し、校舎内や校庭などの空気の品質をリアルタイムに分析する。
それらの情報をもとに、校舎内の空気の品質が悪い場合は、自動的に空気清浄器や空調機を起動させる(対応機器は200モデル以上)。空気清浄器や空調機は必要なときのみ稼働するため、エネルギー効率の向上にも寄与するという。
また、教職員・生徒の両親・生徒用のモバイルアプケーションでは、学校周りの空気情報を可視化して提供。さらに、もし外気の状況が悪い場合は、教職員や生徒に屋外活動を控えるようにテキストメッセージを送信する(テキストメッセージの通信費は無料)。
Smart Air for Schoolのパッケージ価格は、屋外用のセンシングデバイス1台、屋内用のセンシングデバイス6台を含んで150万ウォン(約14万7000円)。SKテレコムによれば、従来の同様のシステムと比較すると、約10分の1程度の価格になっているという。
今後同社は、人口が密集する住宅地域、複合型住宅、公園などでのサービス展開も計画している。