NTTドコモは2017年6月27日、チャイナモバイルと異なるベンダー間におけるeSIM連携システムの開発を完了したと発表した。
従来、異なる通信事業者間でeSIMを書き換える場合には、通信事業者同士が同じベンダーのeSIMシステムを採用していることが条件だった。しかし今回、GSMAが策定した仕様「Remote Provisioning Architecture for Embedded UICC3.1(GSMAv3.1)」に準拠した連携したシステムを開発し、異なるベンダーを採用する通信事業者間でもeSIMを書き換えられる機能を実現した。ドコモによれば、これは商用環境における世界初のマルチベンダー間eSIM連携システムになる。
ドコモとチャイナモバイルは今後、自動車や建設機械、農業機械など、日本から中国へ製品輸出をしている企業を対象に、機器に組み込まれたSIMを抜き差しすることなく、日本及び中国のネットワークをスムーズに切り替えることができるサービスの検討を進めていく。
なお、ドコモはeSIMベンダーにギーゼッケアンドデブリエント(G&D)、チャイナモバイルはGEMALTOを採用する。両社は業界大手のeSIMベンダーであり、今回のeSIM連携システムの実現は、eSIMによる通信事業者間の連携を促進し、世界的なIoT市場の拡大に貢献するという。
マルチベンダー間eSIM連携システムイメージ