NTTは2013年12月9日、世界最高性能を持つというSDN対応ソフトウェアスイッチのプロトタイプ開発に成功したと発表した。NTTが今回開発したSDN対応ソフトウェアスイッチは、OpenFlowに対応し、汎用サーバー上で動作する。10万行のフローテーブルを設定した場合でも、10Gbpsのワイヤレートを実現できるという。
NTTによれば、従来のSDN対応ソフトウェアスイッチは、フローテーブルを大規模にすると、著しく速度が低下する課題を抱えていた。このため、適用領域がデータセンター内に限定され、広域ネットワークへの適用は難しかった。しかし、今回開発したプロトタイプでは、マルチスレッド/マルチコアCPU処理の最適化と新たな検索アルゴリズムによるフローテーブル検索の高速化により、大規模なフローテーブル環境でも高速転送できるようになった。
NTTでは今後さらに大規模のフローテーブルに対応していくことで、広域ネットワークのエッジへの展開を可能にしていく計画。なお、このプロトタイプは、総務省から「ネットワーク仮想化技術の研究開発」として委託された研究開発プロジェクト「O3プロジェクト」の成果となる。
NTTが開発したSDN対応ソフトウェアスイッチの目指す領域と対象範囲 |