ガートナージャパンは2026年8月26~27日、「ガートナー デジタル・ワークプレース サミット」を開催した。
26日のオープニング基調講演には、バイス プレジデント アナリストのトリ・ポールマン氏とダン・ウィルソン氏が登壇。「デジタル・ワークプレースの変革リーダーが持つべき4つの資質」をテーマに、成熟度の高い組織に共通する取り組みを説明した。

左から、ガートナー バイス プレジデント アナリスト ダン・ウィルソン氏、バイス プレジデント アナリスト トリ・ポールマン氏
ガートナーは2021年に、デジタル・ワークプレースの成熟度モデルを構築した。戦略的価値、事業部門のコミットメント、組織、機能/役割、管理ツール、メトリクス(評価指標)、成果の7項目を評価し、企業の働く環境や生産性を5段階(レベル5が最も高い)で示す。2022年には、企業が自らレベルを判定できる自己評価ツールを公開し、これまでに数千件の評価データを収集した。
しかし、平均成熟度は2.4前後で、約2年間ほとんど変化していないという。
平均的なデジタル・ワークプレース成熟度
成熟度2.4で約2年停滞 事業部門の支持で大差
ポールマン氏は、平均を上回る組織を、進む方向を示す「North Starリーダー」と表現した。
同社によると、North Starリーダーは平均的な組織と比べ、有意義な評価指標を整備している可能性が120%高い。デジタル・ワークプレースの取り組みをビジネス成果に結び付けている可能性は260%、事業部門から高いコミットメントを得ている可能性は830%高かった。
両氏がNorth Starリーダーの資質に挙げたのが、リーダーシップ、傾聴、約束、成果の4つである。
リーダーシップでは、技術を導入するだけでなく、従業員が働きやすい環境を事業部門とともに構築する姿勢を重視する。
ポールマン氏は、米投資運用会社Putnam Investmentsでデジタル変革を担当した際、現場へ足を運んで業務を観察し、テクノロジーではなく、それを使う従業員を主役にした改善を進めた。IT担当者が事業部門へ出向き、その場で従業員を支援する体制も整えたという。
ウィルソン氏は、米レンタカー大手Hertzでハリケーン対応に携わった経験を紹介した。IT部門が数千件のサービス要求や、各拠点の数百件に及ぶプロジェクトを支援した結果、事業部門の予算で地域担当のITサービス責任者を7人採用できた。
職務を果たす上で最も重要だったのは「メンバーを導いたり、他部門と協力したりするスキル」だったと同氏は振り返った。事業部門を継続的に支援することが信頼につながり、その信頼がITへの投資として返ってきたという。









