シャドーAIをブラウザー上で制御 アカマイが「Workforce Protector」

企業内で行われたAI会話の47.11%が、従業員が私的に取得した会社管理外のアカウントを通じて行われていたという。アカマイは、生成AIやSaaS上の操作をブラウザー内で可視化・制御する「Akamai Workforce Protector」を発表した。既存ブラウザーに拡張機能を追加し、法人・個人アカウントの識別や、プロンプト入力、コピー&ペースト、ファイル転送に対するDLPを適用する。

アカマイ・テクノロジーズは2026年8月7日、企業向けセキュリティ製品「Akamai Workforce Protector」を発表した。

同社が7月に買収を完了したイスラエルのLayerX Securityの製品を改称し、アカマイのセキュリティポートフォリオへ組み込む。

説明会では、Security Products Department Enterprise Security Salesの田中晴也氏が、AI利用コントロールとブラウザーセキュリティの機能を説明した。

同製品が保護するのは、従業員がAIやSaaS、Webアプリケーションを操作する「インタラクション」の部分である。通信経路だけでなく、ブラウザー内で行われる文字入力や貼り付け、ファイル操作までを監視する。

アカマイ・テクノロジーズ Security Products Department Enterprise Security Salesの田中晴也氏

アカマイ・テクノロジーズ Security Products Department Enterprise Security Salesの田中晴也氏

AI会話の47%で個人ID 承認済みツールだけでは統制できず

2026年エンタープライズAIの利用に関するリスクレポートの主な調査結果サマリー

2026年エンタープライズAIの利用に関するリスクレポートの主な調査結果サマリー

アカマイが同日に公表した「2026年エンタープライズAIの利用に関するリスクレポート」では、企業内で確認されたAI会話の47.11%が、会社管理外の個人アカウントを通じて行われていた。

企業が承認済みの生成AIを用意しても、従業員が個人で取得したアカウントや未承認のAIサービスを併用すれば、入力内容やファイルを管理できない。プロンプトやソースコードの断片、コピー&ペーストによる情報流出は、ファイル転送を前提とした従来のDLPでは捉えにくい。DLPとは、機密情報の外部送信や持ち出しを検知し、必要に応じて遮断する情報漏えい対策である。

ブラウザー拡張機能も新たなリスクとなる。同レポートによると、AI関連の拡張機能の約75%が高レベルまたはクリティカルレベルの権限を要求し、16.3%には既知のCVEが存在した。CVEとは、公開されたソフトウェアの脆弱性を識別・管理するために付与される共通番号である。

拡張機能はブラウザー内で動作するため、認証済みのセッションやWebページの内容にアクセスできる。一方、EDRやSSEでは、ブラウザー内部の操作や文脈まで把握しにくい場合がある。

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