ソラコム、AIエージェントでIoT構築を支援 「トークン資本」を新事業戦略の柱に

ソラコムの玉川憲社長は2026年7月2日に開催したメディア向け説明会で、“After AI”時代の新事業戦略について説明した。これからは、“自社独自のAI資産”こそが企業競争力の源泉になると強調。その土台となる社内データ、現場のフィジカルデータを収集・蓄積する「安全な器としてのプラットフォームを顧客へ提供する」ことを戦略の柱に据えた。合わせて、この戦略を具体化するAIエージェントサービス「SORACOM Agent」も発表した。

ソラコムが2026年7月2日、IoTシステムの構築・運用向けを支援するAIエージェントサービス「SORACOM Agent」を発表した。

これは、顧客企業がIoTを活用して業務を自動化・改善するシステムを構築・運用する際に、企画・試作から開発、運用まで全工程をAIエージェントが伴走支援するサービスだ。代表取締役社長の玉川憲氏は、その特徴を「自律性」と「長期記憶」の2点だと強調した。

代表取締役社長の玉川憲氏

ソラコム 代表取締役社長の玉川憲氏

自律性とは、ユーザーが目的を伝えると、AIエージェントが複数のツールを組み合わせて自律的にタスクを完遂することを指す。

IoTシステムはデバイス、通信、クラウド、AI、セキュリティといった幅広い技術領域にまたがるため、構築・運用には各領域の専門知識が必要だ。SORACOM Agentではこれを、IoTの知識を豊富に備えるAIエージェントに任せることができる。

マネージドAIエージェントサービス「SORACOM Agent」の概要

マネージドAIエージェントサービス「SORACOM Agent」の概要

玉川氏によれば「これの面白いところは、IoTデバイスを動かせること」。AIエージェントがソラコムのAPIやMCPサーバーと連携してデバイスをコントロールしたり、ソラコムの他のサービス群を操作して、取得したデータを読み取ったりできる。

説明会では、ソラコムが提供しているクラウド型カメラサービス「ソラカメ」と連動した使用法を紹介した。そのカメラがオフィス内に設置されている場合、AIボットに「オフィス内に◯◯があるか探して」と命じると、AIエージェントがその指示を受けてオフィス内のカメラの首を振り、対象物を探して画像を送ってくれるという。

現場の暗黙知を「企業の資産」として蓄積

より複雑なIoTシステムの開発にも貢献する。

例えば、新たなデバイス/アプリケーションの開発が必要なケースでは、目的や実現したい内容をAIエージェントに伝えると、ユーザーへの質問を繰り返しながらIoTデバイスやアプリの仕様、データ収集の方法、AI解析までの手順などを考えて、自律的に作業を進めると説明した。

ここで活かされるのが2つめの特徴「長期記憶」で、AIエージェントがユーザーとの対話の内容や仕様を記憶するため、長期的なプロジェクトに対応できるうえ、「現場の暗黙知が資産として蓄積される」と玉川氏。SORACOM Agentはユーザーごとに隔離された環境で動作するため、入力したデータや知見はユーザー自身の知的資産(IP)として保持できるという。

このSORACOM Agentは7月7日から、Technology Preview版として提供開始する。

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