
Zoom CommunicationsでZoom Phone事業責任者を務めるクリス・モス(Chris Moss)氏
――日本国内でも導入事例が続々と発表されています。ビジネスの現状と手応えを聞かせてください。
モス Zoom Phoneは現在、世界で1000万席を超えるライセンスを擁しており、非常に勢いがあります。収益面でも10%台半ばの年成長率を維持しています。
成長の原動力は大きく2つあります。1つはオンプレミスからクラウドへの移行ニーズ。もう1つは、AIの活用です。特に強調したいのは、AIアプリケーションの採用が顕著な点です。その月間アクティブユーザー数は直近の四半期で前四半期比35%増と、急速に拡大しています。
PBX市場は「縮小ではなく転換期」
――クラウドPBX市場の成長をどう見通していますか。
モス PBX市場の年間成長率は1桁台に落ち着いていますが、全体の市場規模は数億回線に及ぶ非常に大きなものです。オンプレミスからのシフトは継続しており、AIがもたらすビジネス価値や生産性向上の効果が認知されるのに伴い、クラウドPBXへの移行ペースが加速しています。
「電話の利用機会や通話数自体が減っている」という声もありますが、私はそうは見ていません。確かにナレッジワーカーの利用には変化が見られるかもしれませんが、BtoCビジネスや、モバイルと連携した使い方が活発な業種では引き続き需要があります。市場の縮小ではなく、オンプレミスからクラウドへの転換期を迎えているだけだと考えています。
――Microsoft TeamsやCisco Webexなどライバルがいるなかで、どのような特徴を打ち出していますか。
モス 最大の特徴は、個人事業主から数十万人規模の大企業まで、同一のアプリケーションで対応できるスケーラビリティです。直近の四半期では、シスコを利用していたフォーチュン10 企業が、14万ライセンス分をZoom Phoneに切り替えました。あるグローバル銀行は、すでに10万人規模で利用していた基盤にさらに5万席を追加しています。Zoom Phoneの通話品質や機能性が大企業でも十分に通用することが実績として示されています。
差別化要素は、自動応対やAIを活用した業務効率化において、複雑なワークフローに対応できる製品力です。医療や小売のような、電話への要求水準が厳しい業界から高い評価をいただいています。
また、Zoom Contact Centerとの緊密な連携も強みです。フロントオフィスからコンタクトセンターまで、電話がどこに転送されても顧客のコンテキストを一貫して保持できるので、顧客体験の全体を通じてインサイトを追跡できます。








