日立情報通信エンジニアリングが「ユニファイドコミュニケーションサービス(UCサービス)」の提供を新たに始める。
その中核となるのは、新製品「ユニファイドコミュニケーション・ゲートウェイ(UCゲートウェイ)」。これと運用管理を担う「ユニファイドコミュニケーション・マネージャー(UCマネージャー)」で構成される(図表)。
図表 ユニファイドコミュニケーションサービスの全体概要

初の汎用ハードウェア型
6月26日発売のUCゲートウェイは、同社が新たに投入するコミュニケーション基盤だ。同社で長年、中規模~大規模のレンジを担ってきたIP PBX「NETTOWER MX-01」および「NETTOWER CX-01 タイプ S」の後継モデルとなり、MX-01とCX-01 タイプ Sの提供は2026年度中に終息予定である。
今回のUCゲートウェイの回線容量は1~256ポートだが、10月にはCX-01 タイプ Sの最大収容数と同等の1024ポートをサポートし、1モデルで中大規模に対応する。最大収容数1万6384ポートの「CX-01 タイプ L」は大規模や社会インフラ向けとして、ビジネスフォンの「integral X」は小規模向けとして今後も販売を継続する。
UCゲートウェイの最大の特徴の1つは、同社として初めて汎用ハードウェアと汎用OSを採用したことだ。CPUにArm、OSにLinuxを採用した。「従来の専用ハードウェアでは、部品の生産終了に伴う設計変更が頻繁に発生しており、汎用ハードウェアへの移行は業界全体の流れでもあった」と、日立情報通信エンジニアリング ネットワーキング事業部 事業主管の鈴木達也氏は語る。2020年に投入したクラウド型PBXで培ったソフトウェア資産や経験を活かして新規開発したという。
将来的には今回開発したソフトウェアで共通化し、オンプレで使い続けたい場合や、クラウドに移行したいケースでも、同じ基盤で対応できるようにする。
UCゲートウェイの機能面でまず注目したいのは、CX-01/MX-01の1200を超える機能をしっかり継承した点だ。
「ポケベル関連など、まったく使われなくなった古い機能は当然省いたが、それでも1000以上の機能を持っている。これまで使えていた機能が使えなくなることは基本的にない」と鈴木氏は断言する。 もちろん多機能電話/IP多機能電話、PHS、スマートフォンといった従来端末も引き続き利用できる。
耐久性に関しても「汎用部品を使いながら、従来の思想を維持している」(鈴木氏)という。汎用サーバーではファンを用いた強制空冷が一般的だが、稼働部品が多いため故障しやすい。これに対してUCゲートウェイは、ファンレスの自然空冷を継承しており、専用ハードウェア時代と同じ7年の長寿命を実現しているという。
汎用部品化に伴って進化したのは、他のアプリケーション/サービスとの連携のしやすさだ。
例えば、Microsoft Teamsの電話機能との連携である。CX-01/MX-01でも連携できたが、オプションのハードウェアやソフトウェアが必要で構成も複雑だった。
一方、UCゲートウェイは標準装備でTeams電話との連携が可能。さらに今回、SIP内線接続方式にも対応し、これまでできなかったTeams電話での共通保留(パーク保留)や代理応答も可能にした。
また、スマホ内線も強化した。スマホ内線アプリにフリーファンクション(多機能)ボタンを搭載し、共通保留や代理応答、オートダイヤルなどの機能を割り当てられる。これにより、スマホでも多機能電話機に近い操作性を実現している。スマホ内線アプリは他社がサードパーティーと連携して開発するケースが多いなか、同社では自社開発のスタンスを維持しているという。













