WBA、国内でのWi-Fi HaLow実証の結果を公表 “規制内でも一貫した性能”

ワイヤレス・ブロードバンド・アライアンス(WBA)は2026年5月7日、日本で実施したWi-Fi HaLow(IEEE 802.11ah)のフィールドトライアル結果をまとめた「Wi-Fi HaLow for IoT: Japan Field Trials Report」を公開した。

水色を基調とした「IoT向け Wi-Fi HaLow アクセスネットワーク:日本のフィールドトライアル報告」の表紙。中央にWi-Fi HaLowのアクセスポイントを描き、その周囲に都市ビル、住宅、学校、工場、発電設備、東京タワー、和風建築、自然公園などのアイコンを配置し、スマートシティや産業、キャンパスなど多様な利用環境を表現している。右上にWireless Broadband Allianceのロゴがある。

「Wi-Fi HaLow for IoT: Japan Field Trials Report」日本語版の表紙

今回の実証は、WBAのWi-Fi HaLowフェーズ3フィールドトライアルとして行われたもので、スマート公共空間、キャンパス、集合住宅、水インフラの4環境で接続性やカバレッジ、実運用上の性能を検証した。複数の環境で単一のアクセスポイントによる広域の屋内外カバレッジ、カメラ、センサー、アクセス制御、VoIPインターホン、遠隔監視などの用途への適用可能性を確認したという。コンクリート構造物、鋼鉄、植生、地下空間などを含む環境でも通信を維持し、低遅延や低パケットロスで映像、音声、センサーデータの通信を行えたとしている。

各フィールドでの結果は次の通り。

山梨県の笛吹川フルーツ公園では、起伏のある地形や植生を含む広域で、カメラやセンサー、アクセス制御の通信を検証した。

広島市の修道中学校・修道高等学校では、従来のWi-Fiより少ないアクセスポイントで屋内外をカバーし、12台のデバイスへのコマンド送信が約1.5秒で完了した。

埼玉県のマンション複合施設では、共有スペース全体を単一アクセスポイントでカバーし、カメラ、VoIPインターホン、センサーの接続を検証した。

宇都宮市の清原水再生センターでは、コンクリート構造物や機械類、地下トンネルを含む環境で、遠隔監視や複数デバイスの接続を確認した。

WBAは、これらの結果について、日本の規制上の制約下でもWi-Fi HaLowが一貫した性能を示した点に意義があるとしている。

またWBAは、北米と日本での試験結果を踏まえ、欧州・中東・アフリカおよびアジア太平洋地域での次期試験への参加を呼びかける。次の段階では、展開規模の拡大、相互運用性の検証、新たなIoTユースケースの探求に取り組む方針だ。

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