NTTとKCCSがIOWN APN活用し“再エネ100%”の倉庫DXを実証

物流倉庫では、カメラ映像の分析やAMRの活用により、人手不足やコスト上昇などの課題を解決する取り組みが進んでいる。ただその一方で、現場でのGPU処理負荷が大きくなり、CO2排出量が増大するという新たな問題も生じている。そこでNTTとKCCSは、倉庫DXとGXの両立を目指し、倉庫と遠隔の再エネ100%データセンターをIOWN APNで結んだ。

NTTと京セラコミュニケーションシステム(KCCS)は2026年3月23日、物流業界として初めて「倉庫内におけるエコセントラルコンピューティング」の実証に成功したと発表した。

エコセントラルコンピューティングとは、再生可能エネルギー100%のデータセンターに処理を集約させることを指す。物流業界では人手不足やコスト上昇といった課題を解決するため、画像解析やAMR(自動搬送ロボット)などによる自動化が進みつつある。その一方、KCCS 技術開発センター ネットワーク技術開発部 部長の為川敦子氏は、「現場でのGPU利用の増加に伴い、電力消費によるCO2排出量が増大し、IT設備の保守要員の負担も増大しているのが現状」と、新たな課題を指摘した。

KCCS 技術開発センター ネットワーク技術開発部 部長の為川敦子氏

KCCS 技術開発センター ネットワーク技術開発部 部長の為川敦子氏

こうした課題を踏まえ、両社は物流倉庫におけるAI/GPU処理を再エネ100%のデータセンターに集約し、倉庫DXとGX(グリーントランスフォーメーション)を両立することを目指し、今回の実証に取り組んだ。

千葉の倉庫と北海道の再エネ100%DCをIOWN APNで接続

実証は千葉県流山市のKCCS自社倉庫と、KCCSが北海道石狩市で運営する「ゼロエミッション・データセンター 石狩」(ZED石狩)で実施した。ZED石狩は、石狩湾新港洋上風力発電所の電力と、自社所有の太陽光発電所の電力を時間単位で組み合わせることにより、再エネ100%の稼働を実現している(参考記事)。

ゼロエミッション・データセンター石狩は再生可能エネルギー100%で稼働

今回の実証の大きなポイントは、倉庫で取得した映像データのAI/GPU処理を遠隔地のデータセンター上の基盤で行うため、両拠点をミリ秒単位の低遅延性能を持つIOWN APNで直結した点にある。2026年3月にIOWN APN回線が開通したことを受け、両社は以下2つの処理を遠隔で実現できることを確認したという。

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