NTTとドコモがNWスライシングの新技術 「通信要件を満たせるエリアの事前把握が可能」

NTTとドコモが、ネットワークスライシングの安定化を支える通信要件を事前に推定する独自技術の実証に成功した。計画段階で通信要件を満たせるエリアを把握できるため、現地で通信の不安定さが判明し、拠点の移動や再設定を余儀なくされるといった手戻りやコストの削減につながるという。

NTTとNTTドコモは2026年3月3日に記者説明会を開催し、5G SA(Stand Alone)の目玉機能の1つである「ネットワークスライシング」に関する新技術の実証に成功したと発表した。

ネットワークスライシングとは、1つの物理的なネットワークを複数の仮想的なネットワーク(スライス)に分割し、用途別に求められる通信品質を確保・保証する技術だ。通信事業者にとっても有力な収益源になると期待されている。

そして今回両社は、スライス単位の通信要件を推定・可視化できる独自技術を開発・実証。この技術を活用することで、社会インフラや産業用途での活用が見込まれるネットワークスライシングの設計・運用計画の高度化やリスク低減を実現できるという。

ネットワークスライシングに不可欠な「通信要件の事前把握」

NTT ネットワークイノベーションセンタ ネットワークオペレーションプロジェクト 担当課長の高橋謙輔氏によれば、スライシングを活用するにあたっては、「どのエリアでどの程度の通信要件を満たせる見込みがあるのかを事前に把握することが重要になる」。

NTT ネットワークイノベーションセンタ ネットワークオペレーションプロジェクト 担当課長 高橋謙輔氏

NTT ネットワークイノベーションセンタ ネットワークオペレーションプロジェクト 担当課長 高橋謙輔氏

例えば、災害発生時の臨時対策拠点や避難所周辺で、関係機関への情報共有・連絡のためにスライシングを活用する場合、「そのエリアで本当に必要なスループットを確保できるのか」「他スライスへの影響はどの程度か」といった点を事前に見極める必要があるという。

新技術を開発した背景

こうした課題を解消するためにNTTが開発したのが、リソース配分に関する情報と機械学習による推定処理を組み合わせて通信要件を推定する独自技術である。

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