2013年1月28日、KDDIは2012年4~12月期連結決算を発表した。
第3四半期連結の営業収益は、過去最高の2兆7105億7700万円(前年同期比2.5%増)となり、営業利益も同3.0%増の3955億7400万円となった。増収の要因として、iPhoneをはじめとするスマートフォンユーザー急増によるデータ通信料収入の増加、LTE対応端末発売に伴う端末販売収入の増加、auひかりを中心とした固定通信サービスの伸びによる通信料収入の増加が挙げられる。
「連鎖」はKDDIが業績拡大に向けて掲げたキーワードのひとつだ |
会見に出席した田中孝司社長は、auスマートフォンの購入と固定ブロードバンド契約の両方に割引が適用される「auスマートバリュー」がモバイル/固定の好調な推移の要因であるとし、「顧客基盤拡大のため、今後もauスマートバリューによる“連鎖”拡大を推進していく」と述べた。
KDDI 代表取締役社長 田中孝司氏 |
四半期純利益は、昨年7月の800MHz帯における周波数再編による設備の使用停止により計上した特別損失(減損損失及び固定資産除却損)等により、1802億4700万円と前年同期比7.3%の減益となった。
通期業績予想の見直しも併せて発表された。営業収益は期初予想に500億円増額した3兆6300億円(前期比1.6%増)、営業利益は50億円増額した5050億円(同5.7%増)に上方修正した。
auスマートバリューやスマホ販売などが増収を押し上げた |
田中社長は、3M戦略が奏功したことでモバイル/FTTHの競争力が高まったことやコンシューマ契約の通信料収入が増収したことを強調した上で、「来期以降に本格的な利益拡大フェーズに移行する」と述べた。