KDDIは2012年9月14日、下り最大75Mbpsの高速データ通信が可能なLTEサービス「4G LTE」を、9月21日のiPhone 5の発売にあわせて開始すると発表した。
21日にスタートするのは、同社が都市部を中心に整備している2.1GHz帯を利用するもので、当面は多くの地域で最大通信速度は下り37.5Mbpsとなる。さらにこの秋には800MHz帯、1.5GHz帯でもLTEによる下り最大75Mbpsのサービスを開始。2013年3月末までに実人口カバー率約96%のエリアを構築するという。
2012年12月の予定を大幅に前倒しし、まず2.1GHz帯から運用を開始する |
説明を行ったKDDI 取締役執行役員専務の石川雄三氏は、「5GHz対応APの展開を開始したWi-FiなどとLTEを組み合わせることで“最強のスマホネットワーク”が実現できる」と強調した。
KDDIは今回、2013年にLTEの最大通信速度を112.5Mbspに向上させる計画も明らかにしたが、石川氏は「時期は言えないが150Mbps化も念頭においている」とし、2GHz帯を800MHz帯とともにLTEの「基幹バンド」として展開していく考えを示した。
2013年には112.5Mbpsへの増速が計画されている |
また、KDDIのLTEサービスの特徴としては「eCSFB」も挙げられる。LTEでは、LTEエリア内で通話を行う際に3G回線への切り替えを行うが、KDDIは切替前に必要な処理を実行することで接続時間を半減させるeCSFBを導入し、使い勝手を向上させるという。
LTE向けの料金プランとしては、月額5985円のパケット通信量定額サービス「LTEフラット」が設定される。データ通信量が7GBまでを超過すると128kbpsに絞り込まれるが、2625円を追加で支払うとさらに2GBが通常速度で利用できる。
月額525円の付加料金を支払うことで、テザリングにも対応する。iPhone 5を含むLTE対応スマートフォンで利用可能だという。
テザリングが大きな売り物に |